頼朝と街道 - 鎌倉政権の東国支配

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頼朝と街道 - 鎌倉政権の東国支配

  • 著者名:木村茂光
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 吉川弘文館(2022/03発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784642058353

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内容説明

「海(かい)人(じん)・野(や)鼠(そう)」の住居といわれた鎌倉を武家政権の首都とするためには流通構造の構築が不可欠であった。源頼朝は数度の長期遠征を行い、街道をおさえ支配領域を拡大していく。東山道、奥(おくの)大道(おおみち)という物流の動脈を基盤とした奥州平泉の平定と、二度の上洛に伴う東海道の掌握が、首都鎌倉にもたらした経済効果を明らかにし、街道の政治的意味を考える。

目次

「動く頼朝」の視点―プロローグ/都市鎌倉と巨大都市平泉(初期の鎌倉/承久の乱後の変容/首都鎌倉の確立/北奥羽と北海道/大平泉の構造/平泉の「富の三点セット」)/東山道の政治的位置と矛盾(東山道沿いの政治矛盾/秩父平氏と大蔵合戦)/南常陸と江戸湾の掌握 富士川の合戦と金砂合戦(頼朝の挙兵/富士川の合戦―関東の西の境界を押える/金砂合戦―南常陸と江戸湾岸を押える/北関東の政治情勢)/巨大都市平泉と頼朝政権 奥州合戦の政治史(頼朝の政治―動かぬ頼朝/奥州合戦―動く頼朝)/鎌倉街道上道・東海道の整備と掌握 富士の巻狩りと二度の上洛(建久二・三年の頼朝の政治/富士巻狩りの政治的意味/二度の上洛と東海道の整備)/街道整備の進展―エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

32
「1年間読まなかった本は一生読まないから捨てろ」と、言う世迷い言が流行ったらしいが、この本は2016年10月に購入した旨のレシートが挟まっていた。源為義から義朝、頼朝の3代にわたり、それぞれ奥州-京都間の流通ルートを掌握するために、為義は中山道、義朝は東海道ルートで勢力を扶植していった。それぞれ保元・平治の乱で挫折する。頼朝はそれに加え、奥大道-武蔵府中-鎌倉からの東海道ルートを建設した。武士たちの流通を握ろうとする意思の固さに感銘を受けた.時を経ねば本を理解できる知識が蓄積されぬ事もある。2021/09/26

アメヲトコ

6
街道という視点から源頼朝政権の政治構想を読み解こうとする試み。鎌倉という一極だけで政権を捉えるのではなく、奥州平泉と北関東―東山道、南関東―東海道のネットワーク、武蔵国府というもう一つの要衝の指摘など、視野を拡げることでダイナミックな歴史の動きが見えてきて面白いです。2017/02/25

onepei

1
興味深い視点。示威行動。2016/11/19

rbyawa

1
g087、最近時々「源頼朝はそもそも鎌倉に治世の中心地を置こうとしていたのか」という観点の言及を見ることがあるのですが、確かに微妙に意味付けが弱い、というか他の土地を候補にしようとしていた痕跡みたいなものはあるんですね。この本の中でも出てきた武蔵国府の辺りってのは、近くの神社が頼朝の時代に南面に拝殿の向きを変えたってことで出てきているので(要するに鎌倉の方向を向いて貰った)、そちらの話とも整合性が出てきてるんじゃないのかな。てか、父祖に関わる土地とはいえ、鶴岡八幡宮を中心に考えてた節があるのね? 不思議。2016/09/15

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