内容説明
燃え尽きぬままプロレスラーを引退して10年、ラーメン屋を経営する川岸幸正の元にリング復帰のオファーが舞い込む。対戦相手は現在のプロレス界ナンバーワンであるナカダだ。当初はこのオファーを拒んでいた川岸だが、燻っていた自分にけじめをつけるため、リング復帰を決意する。果たして10年ぶりのリングで中年レスラーは何を魅せるのか…!
一人の武骨なプロレスラーのけじめの物語、哀愁に満ちた男の美学が炸裂するプロレス小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Roko
34
プロレスラーを引退してラーメン屋をしている川岸に、以前所属していた団体の解散記念興行のメインイベンタ―として参加して欲しいというオファーが来た。もう10年も試合をしていない50歳の自分に何故そんな話があるのかと思ったが、この話に乗ることにしたのです。「プロレスは嘘ばっかりだが、自由なんだ。プロレスほど自由な空間は他にない。勝ち負けも含めて、堅苦しく考える必要なんてないのさ」という川岸の言葉が胸にしみます。川岸はこれからどんな風に生きていくのかなぁ。ラーメン屋に戻るのか、それとも?#NetGalleyJP2022/03/22
荒野の狼
6
著者の草凪優(ゆう)は、1967年生まれで長年のプロレスファンで1977年の全日本プロレスの試合がプロレス開眼という。著者に年齢が近いプロレスファンであれば、数時間で一気に読了してしまう作品で、飽きさせない。本書の主人公のモデルは、元全日本プロレスの川田利明であり、川田が現役だったころの全日本の社長の馬場やライバルたちも本作に名前を変えて登場している。2022/08/10
nori_sugida
5
燃え尽きぬままプロレスラーを引退して10年、ラーメン屋を営む川岸幸正の元にリング復帰のオファーが舞い込む。 10年も試合から遠ざかり、50過ぎの自分にできるわけがないと固辞するが、燻っていた自分の思いに気付き、けじめをつけるためにリングに復帰する決意をする。 レスラー時代の回想も入り、引退の真相も明らかになり、そこにもらしさが表れている。 奥さんが好きになった理由も明かされて微笑ましい。 クレイジー・バンプのスタイルに拘りつつも、ライバルの持ち技も繰り出す奇襲戦法。 最後は見事な受け。 やり通したね😊 2022/03/30
h_hukuro
3
猪木や新日本をモデルにした作品が多い中、全日本の四天王時代の某選手(ラーメン店主のあの選手ですね)をモデルにした作品。奥さんへの後ろめたさ、うまくいかない息子との関係。プロレスから離れた経緯を交えながら、10年ぶりの試合に挑む姿は、同世代人に力を与えてくれます。2022/05/05
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