角川ソフィア文庫<br> ハンス・ヨナスの哲学

個数:1
紙書籍版価格
¥1,056
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

角川ソフィア文庫
ハンス・ヨナスの哲学

  • 著者名:戸谷洋志【著者】
  • 価格 ¥1,056(本体¥960)
  • KADOKAWA(2022/03発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041124079

ファイル: /

内容説明

ハイデガーの弟子、ユダヤ人のハンス・ヨナスはその生命・技術倫理で国際条約などに広範な影響を与えた哲学者。彼の思想は、師・ハイデガーがナチスを賛美するという衝撃やアウシュビッツ収容所で母親を亡くすという悲しい経験に思索を重ね練り上げられた。「人は未来世代へ責任を取りうるのか?」原子力発電やゲノム編集など今なお発展し続ける技術と生命への問いに対し、まさに必要とされるヨナス哲学の入門書。文庫化にあたり、「補論 『存在と時間』とヨナス」を書き下ろし掲載。

【目次】
はじめに
凡例
第一章 ヨナスの人生
第二章 テクノロジーについて―技術論
第三章 生命について―哲学的生命論
第四章 人間について―哲学的人間学
第五章 責任について
第六章 未来への責任の基礎付け
第七章 神について―神学
おわりに
補 論  『存在と時間』とヨナス
読書案内
文庫版あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

104
この本に出合ってよかった。私は、ヨナス氏を完全に読み間違っていた。ヨナス氏が科学技術の没価値性を指摘し、「未来への世代責任」という倫理学の新しい形を示したことに感銘を受けていたが、それは、ユダヤ人哲学者・ヨナス氏が「行為の不死性」によって神学的な責任を導いたのと同じ論理によるのだと思っていた。全く違うと戸谷先生は指摘する。ヨナス氏の神話と違い、責任原理は、哲学的生命論を踏まえて普遍的・演繹的に導き出されたものだと。「人新世」で、自然と人間、現代と未来の関係が問われる中、ヨナス哲学の今日的意義を再認識する。2024/09/21

呼戯人

22
名のみ知っていたハンス・ヨナスの紹介。ハンナ・アーレントとも友人で、ハイデッガーの弟子がナチスを支持した師から離反して、自らの生命哲学、世代間倫理を作り上げる様子を紹介している。科学技術を使用する現在世代が、自然環境を破壊し、未来世代の生命を脅かすその責任をそもそもどのようにして問えるかを思考する。しかし、その神学についてはどうもよく理解できなかった。無力な神とは、そもそも神の定義に反しているのではないか。ユダヤ教と哲学はどのように融合できるのか、それが問題である。2022/05/16

スズコ(梵我一如、一なる生命)

15
読んでいる途中の説明文は色々難しいんだけど、終いにくる結論は凄くしっくりくる。西洋哲学っていつもそんな感じ。こんなに難しく捏ねないといけないのだろうか、学問だから考えるな、感じろ!ではダメなんだろうなぁと思いつつ、説明言葉の合間に失われているものもあるのかもしれない。そんなこと考えているのは、そもそも私が西洋哲学を全く理解してないからだろうけど。うーーーん。グノーシスを学びたくて手に取り、すぐにこの本じゃないとは気づいたけど、これはこれで面白かったです。でも随分長いことかかりました。2025/08/17

Ex libris 毒餃子

15
方法論はハイデガーに依っているが、それを生命倫理や「責任」理論へ拡張したハンス・ヨナスの紹介本。テクノロジーに関する議論は『存在と時間』に論拠があるが、それを生命に敷衍して、未来世代への責任へと広げている。面白かったです。本人が書いた本にも触れたくなりました。2022/03/27

Tenouji

12
哲学的生命論が非常に興味深い。もっと詳しく読んでみたい気がした。2023/12/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19379869
  • ご注意事項

最近チェックした商品