内容説明
東南アジアという地域の特性を理解したうえで,上演芸術を通してインドネシアの社会,文化のさまざまな側面を考察する.人々の生活における上演芸術の位置づけ,宗教・信仰との密接な関連,儀礼における芸術の上演,演劇とそれを支える物語の世界,音楽と楽器から見る自然環境とのかかわり,楽器の象徴性,舞踊と身体,ポピュラーカルチャーとアイデンティティについて,民族音楽学・文化人類学的な視点から解説する.
目次
はじめに
第1章 インドネシアの上演芸術
1-2 歴史と文化の重層性
1-2 本書の構成
第2章 芸術が上演される機会
2-1 人生儀礼における芸術上演
2-2 農耕儀礼における芸術上演
コラム 儀礼における芸術上演と供物
2-3 芸術家の社会における位置づけ
2-4 芸術家の性別役割分担
2-5 現在の芸術上演の機会
2-6 華人コミュニティーにおける芸術上演
2-7 イスラームの儀礼における芸術上演
コラム ジャワの伝統的な屋敷と芸術上演
コラム 屋外での芸術上演
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第3章 演劇と物語世界
3-1 影絵と人形劇
3-2 政治的言説における影絵と人形劇
コラム 東南アジアの影絵と人形劇
3-3 古代インドの叙事詩ラーマーヤナとマハーバーラタ
3-4 ラーマーヤナ
3-5 ラーマーヤナのエピソード事例
3-6 観光芸能におけるラーマーヤナ0
コラム 東南アジア大陸部の演劇におけるラーマーヤナ
コラム ラーマーヤナに基づく映画『オペラ・ジャワ』
3-7 マハーバーラタ
3-8 マハーバーラタのエピソード事例
3-9 マハーバーラタに基づく創作作品
3-10 ワヤンのコミック
コラム マハーバーラタに基づく映画と演劇
3-11 人形の造形と「性格」
3-12 影絵と人形劇におけるジャワ島起源の物語
3-13 影絵・人形劇と厄除けの物語
3-14 ジャワ島の大衆演劇と現代演劇
3-15 詩の朗読
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第4章 音楽と楽器
4-1 ガムラン音楽の特徴
4-2 金属打楽器の製作
4-3 ガムランの楽器編成の事例
4-4 口頭伝承のガムラン音楽
4-5 東南アジアにおけるゴング文化
4-6 竹の楽器の合奏
コラム 東南アジアの竹の楽器
コラム 東南アジアの木琴とコキュウ
4-7 合奏における太鼓の重要性
4-8 古典歌謡
4-9 楽器の造形と象徴性
4-10 インドネシア音楽の海外への影響
4-11 西洋音楽の影響
4-12 現代的サウンド創りをめざす楽団サンバ・スンダ
コラム 外来文化によってもたらされた楽器
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第5章 舞踊
5-1 宮廷舞踊・古典舞踊
コラム カンボジアの古典舞踊アプサラ
5-2 舞踊におけるトランスジェンダー
5-3 舞踊と音楽との関係
5-4 舞踊の楽譜
5-5 舞踊専門の教育機関
5-6 民俗舞踊、護身術舞踊
5-7 舞踊における化粧と衣装
5-8 仮面と仮面舞踊
コラム 東南アジアの仮面
コラム 土産品の仮面、人形、楽器
5-9 アラブ起源の舞踊
5-10 現代舞踊
5-11 民俗舞踊に基づく創作舞踊
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第6章 ポピュラーカルチャーの発展
6-1 クロンチョン音楽
6-2 選挙キャンペーンでのクロンチョン音楽の演奏
6-3 ダンドゥット
6-4 イヌル論争
6-5 マス・メディアとポピュラーカルチャー
6-6 多様なポピュラー音楽の発展
6-7 ジャワ島西部のポップ(ポップ・スンダ)の先駆者ウピット・サリマナ
6-8 映画産業の発展
コラム 英領マラヤの映画産業を担った華人たち
コラム マレーシア音楽・映画の父P. ラムリー(1929-1973)
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映画
コラム 東南アジアのポピュラーカルチャーに影響を与えたインド映画
第7章 上演芸術の保存と継承
7-1 上演芸術の変容
7-2 文化政策
7-3 芸術教育機関の設立
7-4 芸術保存と継承の取り組み
7-5 研究者の参与の可能性
7-6 伝統芸術を次世代に伝え遺す活動
コラム ユネスコの無形文化遺産に指定されている上演芸術
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参考文献・資料
おわりに
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