内容説明
約十年ぶりに再会した優希と淳之介。旧交を温める二人の会話は、二人の憧れの人物「タケシ」の話になった途端、大きく食い違い始める。タケシをバレーボール選手と信じる淳之介と、絵本の登場人物だという優希。記憶に自信が持てなくなり、戸惑う二人は心理学者の晴川を訪ねるが、どちらの記憶も「虚偽記憶」――他人の“明確な意図で”書き換えられた の記憶だと告げられる。記憶をめぐる、恋愛ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
189
辻堂さん6冊目は、記憶を巡る物語…高知出身で東京の大学で再会した幼馴染・優希&淳之介は、小学生時に憧れた先輩・タケシに関する記憶が食い違い、タケシの存在さえが怪しくなってくる。同郷の先輩・京香を探し出し、カウンセラー・晴川とその謎を解いてゆくと恐ろしくも切ない事情が明らかに…センス好い心情描写で喜怒哀楽が素直に伝わってくる。中盤まではイヤミス系?と心配したが、終盤の真相が哀しいラブミステリとして胸に迫ったし、記憶のシステムについて勉強になった。探偵役の晴川が良いキャラなので、彼女でシリーズを書いて欲しい。2021/05/31
ベイマックス
88
図書館本。初読み作家さん。読メの方の感想で読みたくなった作品を探したけど、図書館にはこれしかなくて、とりあえず読んでみました。◎登場人物が入り組んで少しわかりにくかった。◎ちょっと小難しいかな。2020/09/03
オーウェン
58
偶然再会した優希と淳之介は、子供の頃のタケシの話をするが、お互いの意見が食い違う。 タケシの幼馴染の京香と知り合い、そこで虚偽記憶ではないかと疑う。 優希と淳之介はあくまでもきっかけであり、描かれるのはタケシと京香の関係性である。 隠すことが良いみたいな話になっているが、正直に秘密を打ち明けた上でのことじゃないかと思ってしまう。 だから京香が単なるわがままにしか見えないし、ラストに感動させようとしているのも白けてしまった。 結局のところ記憶は扱いやすいという結論にしかなりえない。2022/01/27
佳蓮★道央民
49
★★★★★★久しぶりに自然と涙がポロリと出る小説を読みました。本当に感動しました。自分も、障害、病気を持ってるから、どっちの気持ちも分かるのね。それが本当に分かって、涙が出ました。こんなに切ない物語だとは…。だけど、とても良い話でした。記憶に纏わる、心理学の話も組み込まれてて、心理学系の話が好きな人にはお勧めですね!ミステリーではなかったかな!どっちかって言うと、恋愛の方が濃かったような。やっぱり、こう言う話は好きだなぁ。感動を与えてくれてありがとうございました‼️また再読したい本になりました!2018/12/06
ひめか*
44
「君もいた日の続き」が良かったのと、記憶に纏わる作品は好きだから読んでみた。幼少期共に過ごした二人が再会し、互いの記憶が違っていることから、それがなぜなのかを探っていく物語。再会までは良かったけど、その後ずっと真相を追うだけの話だったので、考える時間が長くてミステリーが苦手な私には苦痛だった。確かに記憶は曖昧なもので、違った記憶をしていることはあるけど、虚偽記憶を植え付けることなんて、本当にできるのかな。こんなに上手くいくのかなというのは疑問。思いやりとはいえタケシの心を思うと、すごく切なくて辛かった。2023/06/14
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