内容説明
裏切りと復讐,自殺と自由,不条理な争い,暴力,弾圧,階級の差異――.均斉のとれた構造のうちに複雑な内容が秘められた,パヴェーゼ文学の原質をなす《詩・物語》全十篇.当時エイナウディ社で働いていたカルヴィーノが遺稿から編み上げた生前未発表の短篇集で,いずれの作品も詩的想像力に満ち溢れ,完成度がきわめて高い.
目次
流刑地┴新婚旅行┴侵入者┴三人の娘┴祭の夜┴友だち┴ならずもの┴自殺┴丘の中の別荘┴麦畑┴解説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ソングライン
17
残された妻の運命をしり呆然とする流刑囚「流刑地」、結婚という新たな束縛に悩む「新婚旅行」、夫に捨てられた女の新たな恋、その純情が踏みにじられる「自殺」、家で待つ妻のため戦争から帰った友人に素気無くする「友人」、年老いた両親の小さな夢を嫌悪してしまう娘「麦畑」が印象に残るパヴェ―ゼ初期の短編集です。人生の不条理、悲しみを知る人パヴェ―ゼの世界、哀しくも引き込まれます。2021/12/25
めぐ
13
初パヴェーゼ。「流刑地」が一番好きです。不思議な詩情に満ちた短編を書く人だな、と思いました。私は政治小説がとても苦手(理屈ばっかりだし思想を押し付けられてる気分になるから)なのですが、こういう絵画的な書き方もあるということは素敵な発見でした。カルヴィーノが発掘した原稿らしいですが、確かに通じるものはありますね。それにしてもこの人が描く嫌な男は本当に嫌な奴らですね。2017/08/31
ぞしま
12
カルヴィーノが編集出版(エイナウディ社)した未発表10篇。パヴェーゼが流刑地ブランカレオーネから帰って約二年の間に書かれた作品とのこと。 その後の長篇の萌芽と捉えてもよいのかもしれないが、なんだかパヴェーゼを長篇作家扱いすることに違和感があるかな。テーマとか舞台設定は既視感にあふれていて、ほとんどの短篇に(彼がおそらく終始考えていたのとの一つ)男と女についての像がチラついてきて、匂うてくる。またか、というような。「ならずもの」は映画を意識した(?)ような割ときっかりした作品でけっこう異色だなと思うた。2020/12/31
Michael S.
11
パヴェーゼの死後,カルヴィーノが未発表の短編10個をまとめた短編集. 『月と篝火』『流刑』『故郷』を今までに読んだが,これはそれらの原型となった小説を含んでいる.習作的な印象.パヴェーゼの文章は読みにくい.内容がつかみにくく,地の文や会話文で背景を説明する記述が少ない.テレビドラマに例えると初回を見のがして第2話から観ているようだ.苦労するけど,しばらくするとついついまた次の作品を手にとってしまう不思議な魅力がある.癖になる文章. なぜ??これでパヴェーゼは4冊目だが,初読みは『月と篝火』がオススメ. 2021/03/15
訃報
7
「新婚旅行」と「自殺」が良かった。女への屈折した感情を持った「ぼく」小説の名手…? 単なる鬱や胸糞ではなく、読者の実人生と結びつきじわじわと身を蝕むような感じ、だがこれを読んでいる間は他の小説の文体を頭が受け付けなくなるような、読みたくないけど読んでしまう中毒性のある文章。危険かも!2018/01/03
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