内容説明
詩はそっけない.少し遠い.一度ではわからない.でも,いざというときに寄り添う.留まる…あなた独りではない,と.圧縮された言葉と感情の塊である詩が解凍したときに広がる沃野.広大な詩の花園から一輪を,あなたの部屋に飾ろう.詩が飛翔し再生する有様は,魂の純化と救済の姿.古今東西へと放たれる池澤夏樹の真骨頂,芳醇なエスプリの空間です.
目次
I┴イェイツの詩と引用の原理┴岑参の「胡笳の歌」と憧れの原理┴ギリシャの墓碑銘と戦争論┴ローマの諷刺詩と女嫌い┴ヘレン讃歌、ならびにポーの訳のこと┴『玉台新詠集』と漢詩のやわらかい訳┴秋の歌と天使の歌┴詩から詩へ、あるいは母と父の詩など┴唐詩の遠近法とゴシップ的距離┴この妻にこの夫、あるいは英雄の不在とT・S・エリオット┴楽な時の俳句、辛い時の俳句┴II┴李賀の奔放と内省┴きみを夏の一日にくらべたら……┴何ひとつ書く事はない┴戦闘的な詩人たち┴西脇さんのモダニズムとエロス┴隣国の詩と偏見と┴批評としての翻訳┴李白からマーラーまでの二転三転┴酒と詩とアッラーの関係について┴歓喜から自由へ┴詩と散文、あるいはコロッケパンの原理┴III┴奄美民謡、おもろと琉歌┴おずおずと鬼貫へ┴ブレイクのリズムと思想┴三好達治の音韻のセンス┴舞姫たちのなめらかな肌は……┴倭は 国のまほろば┴ペルシャをめぐる謎┴今すぐに効くマヤコフスキー┴天井桟敷のプレヴェール┴青春と青年と中原中也┴桜児と三重の采女┴あとがき┴本書で扱った書籍一覧



