山と溪谷社<br> 屈辱の数学史 A COMEDY OF MATHS ERRORS

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山と溪谷社
屈辱の数学史 A COMEDY OF MATHS ERRORS

  • 著者名:マット・パーカー=著/夏目大=訳
  • 価格 ¥3,190(本体¥2,900)
  • 山と溪谷社(2022/03発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 870pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635310406

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内容説明

私たち現代人の生活は数学に依存している。コンピュータのプログラム、金融、工学、すべての基礎は数学だ。
普段、数学は舞台裏で静かに仕事をしていて表に出ることはない。
表に出るのは、まともに仕事をしなくなったときである。

インターネット、ビッグデータ、選挙、道路標識、宝くじ、オリンピック、古代ローマの暦……他。
本書では数学のミスによる喜劇的、ときに悲劇的な事例を多く取り上げている。
謎解きを楽しむように本書を読めば、ミスを防ぎ危険を回避できるようになるだけでなく、数学に親しみを感じるようにもなるだろう。
スタンダップ数学者である著者自身の失敗談やジョークも多く盛り込まれた本書は、「屈辱」をとことん楽しめる一冊だ。
英国「サンデー・タイムズ」紙 数学本初のベスト・セラー作。


■内容
【第0章 はじめに】

【第1章 時間を見失う】
四三億ミリ秒では十分とは言えない/カレンダー/暴挙に出たローマ教皇/時が行き詰まる日/時をかける戦闘機

【第2章 工学的なミス】
物騒な数に架ける橋/共振が鳴り響くとき/揺れるのは飛行機だけじゃない/浮き沈みにもご注意を/曲線美の落とし穴/お足元には気をつけて

【第3章 小さすぎるデータ】
善良なデータが悪と化すとき/Excelが遺伝子操作?/スプレッドシートの限界/エンロン事件

【第4章 幾何学的な問題】 
三角測量/月の幾何学/死のドア/Oリングのせいだけじゃない/歯車の噛み合わせ

【第5章 数を数える】
組み合わせを数える/その組み合わせ、十分ですか?

【第6章 人間は確率が苦手】
死のコード/コンピュータが苦手なこと/わずかなズレの危険性/0で割らないで

【第7章 確率のご用心】 
重大な統計学的誤り/コインの表裏/宝くじ必勝法/通説の /確率についての私的意見

【第8章 お金にまつわるミス】
コンピュータ時代のお金のミスコンピュータの時代にお金のミスはどう変わったか/アルゴリズムが生んだ高額本/物理法則の制約/数学への無理解が生んだ高額報酬

【第9章 丸めの問題】 
どこまでも下がるインデックス/遅いのに新記録?/スケールの違う数字/サマータイムの危険性

【第9.49章 あまりにも小さな差】
ボルトが合ってさえいれば

【第10章 単位の問題】 
摂氏と華氏/重(・)大問題/値札もお忘れなく/グレーンの問題

【第11章 統計は、お気に召すまま?】 
平均的な制服/平均が同じでも違う/バイアスはどこにでも/相関関係と因果関係

【第12章 ランダムさの問題】 
ロボットはランダムを作れるか/擬似乱数/擬似乱数発生のアルゴリズム/「ランダム」を誤解してませんか?/ランダムか否かの見分け方/現実の物体に勝るものなし

【第13章 計算をしないという対策】
「スペース」インベーダー/五〇〇マイル先までしか届かないeメール/コンピュータと交流しよう

【エピローグ】過ちから学ぶこと


■著者について
マット・パーカー Matt Parker
オーストラリア出身の元数学教師。イギリスのゴダルマイニングという歴史ある(古過ぎるのではと思うこともある)街に暮らす。
他の著書に『四次元で作れるもの、できること(Thingsto Make and Do in the Fourth Dimension)』がある。
数学とスタンダップ・コメディを愛し、両者を同時にこなすことも多い。
テレビやラジオに出演して数学について話す他、ユーチューバーとしても活躍。
オリジナル動画の再生回数は数千万回以上、ライブのコメディー・ショーを行えば、毎回、満員御礼という人気者だ。

■訳者について
夏目 大(なつめ・だい)
大阪府生まれ。翻訳家。大学卒業後、SEとして勤務したのちに翻訳家になる。
主な訳書に『6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む』、シ?ャン=ホ?ール・テ?ィテ?ィエローラン(共にハーハ?ーコリンス?・ シ?ャハ?ン)、『エルウ?ィス・コステロ自伝』エルウ?ィス・コステロ(亜紀書房)、『タコの心身問題』ヒ?ーター・コ?ト?フリー=スミス(みすす?書房)、『「男らしさ」はつらいよ』ロハ?ート・ウェッフ?(双葉社)、『南極探検とヘ?ンキ?ン』ロイト?・スヘ?ンサー・テ?イウ?ィス(青土社)、『ThinkCIVILITY』クリスティーン・ ホ?ラス(東洋経済新報社)なと?訳書多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

53
数学的な失敗や、知られていないことから起きた事件や事故を扱った本。さほど数学に親しんでいなくても、生活上や、特にパソコンを使っていて、なんでこの値がと思う部分がふんだんに解説されていて楽しかった。知らないまま使っていることが、なんと計算されていて、その要諦を理解していない危険なものかが伝わってきてよかった。屈辱の主体は数学で、人間が数学を軽んじてきた歴史と言われれば納得の邦題だけども、なんとなくこの本の主題としては違うんじゃないかと感じた。面白いからいいんだけども。2022/09/19

つーこ

44
めっちゃ難しいけど、めっちゃ面白かった。そもそも数学といっても、暦から始まって、時間、コンピューター、ゲーム、工学、統計、単位などなど多岐にわたった分野の話で、その中で実際に起こった様々な失敗の話が紹介されていた。特に、サッカーボールの五角形の話やペプシのキャンペーン、暦が違ってオリンピックに参加できなかった話など面白く、誰かに言いたくなったw2022/09/03

のりすけ

26
息子のおすすめ。「そりゃあんたは大学で数学やってた変態やけど、オカンは完全文系脳やで?」結論。面白かったです。中盤「呪文や…」となった部分もありましたが、加齢、文系、アホと言う三重苦にも分かる内容。数学的なミスで起きる笑える事件から人命にかかわる大きな事故まで。人は失敗を糧に前に進んでいく。できれば犠牲無しに何とか…。2022/11/05

マイアミ

10
★★★★★ 2038年に日本は滅びるかもしれない。UNIS時間を使用している32ビットのPCはその年にクラッシュするという。2023年の現在でもフロッピーディスクを使用して実務処理を行っている日本の官公庁では2038年までに対策が施されるとは思えず、重要な公的記録がクラッシュして失われるに違いない。2038問題をはじめとして数学的な間違いによって引き起こされた惨事や数学的な認知的不協和がユーモアを交えて数々紹介されていて、刺激的な体験ができた一冊だった。ヒトが確率と統計を正確に理解するのは難しい。2022/06/25

nob

9
2038年に多くのコンピュータがクラッシュする?…数学への無理解から生まれた小さなミスやトラブルは、橋を崩落させたり、ジェット機のシステムを停止させたり、CEOの巨額報酬を生んだり、大事故や巨額の損失に繋がることもある。本書は、数学(と呼ぶには範囲が広い)読み物として興味深く、失敗学の観点からの教訓も多い。非常に面白かったが、ちょいちょい挟まれるジョークっぽいもの、面白いと思って書いているのだろうけど、少々興ざめ。日本語タイトルも内容と少しずれている。原題の"Comedy"は皮肉が込められているのだろう。2023/04/23

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