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内容説明
穂高の岸壁に魅せられた青年が、1948年、北穂高岳の頂に自ら資材を担ぎ上げ、山小屋をつくった青春の記。
「七十年以上昔の話ではあるが、単に父の半生や小屋建設物語としてだけでなく、戦中戦後の山の様子を知ることができ、
またその当時の人たちの精一杯生きた証を感じとることができる」
「あとがきに代えて」より
■著者について
小山 義治(こやま・よしはる)
1919年、東京都恩方村(現・八王子市)生まれ。
穂高の山々に魅せられ1945年信州に移住。北穂高岳に山小屋の建設を決意し、自らも資材を担ぎ上げて1948年に北穂高小屋を開業。
また滝谷の岩場に多くのルートを開拓し、仲間とともに積雪期の北アルプス縦走や利尻岳南陵登攀など行なった。
生涯にわたり、山、音楽、絵画を愛し、滝谷など岩稜を対象とした山岳画を数多く描いた。
2007年没(享年87)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
templecity
10
北穂高山荘を創設した著者の著。山荘が出来たのが終戦直後の1947年。そもそも山荘を造ることにことに反対したものもいた。その理由が北アルプスの大衆化を懸念する特権主義的な考え。著者の小山は山の安全を願っての発送であった。場所は確かに水場が無く、雨水に頼るという場所ではあるが眺望は良い。また数々の遭難にも遭遇している。装備が今より劣るというのと気象情報を得るのも大変だったこともあるであろう。登山の技術の進歩してきたと思える著である。 2022/04/29
Teppei Sakano
0
ストイックかつブレない信念。そして燃えるようなロマンチスト。言葉にすると陳腐かもしれないけど苦悩する姿も含め清々しく情熱的な青年期の姿に心打たれた。北穂高小屋はずっと憧れの場所。いつか自分も滝谷の絶景に心震わせたい。2022/04/16