内容説明
山伏・修験道の本尊「蔵王権現」の入門書。
大自然に学び、大自然の霊威を体感する修験道が、いま注目されている。
役行者(えんのぎょうじゃ)が祈りだした蔵王権現とは、いったいなにか。
そもそも神なのか、仏なのか。
本書によって、修験道の本尊である蔵王権現の全貌が明らかになる。
そして、修験道の実践のありようが示される。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井月 奎(いづき けい)
36
蔵王権現とはいかなる神仏なのか?それを知りたくて手に取りました。まあ、神仏を「知りたい」と思う時点で知ることかなうわけないとは思うのですけれども。役小角とはいかなる聖者なのか?それをしりたくて……あれ?いや、冗談、あいすみません。わかりやすく蔵王権現や役小角を教えてくれる本です。この本を手掛かりに吉野に行き、蔵王権現や役小角に近づくことが、体感することが大切なのでしょう。かの悲しみの帝、持統天皇も三十数回、吉野に行幸しています。それもかの地に行けばなぜなのか感じることが叶うかもしれません。2022/05/04
ぐうぐう
27
昨年の秋に吉野山に紅葉を観に行った折に、金峰山寺に寄ると秘仏本尊である金剛蔵王権現がご開帳されていて、初めて生で蔵王権現を目にし、その魅力に取り憑かれてしまって、今年も桜のシーズンが終わって観光客も少なくなった頃を見計らって、ご開帳に合わせて観に行ってきた。三体の蔵王権現はどれも怒りに満ちているのだけれど、丸みのあるデザインが漫画チックで、どこか親しみを覚えさせる。まるで信心深くない俺でも、不思議なことにずっと観てられるのだ。(つづく)2025/05/14