社会科学の哲学入門

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社会科学の哲学入門

  • 著者名:吉田敬
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 勁草書房(2022/03発売)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326102969

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内容説明

社会現象をどう捉える? 社会科学は普遍的といえるか? 研究者の価値観をどう取り除く? 社会科学は自然科学に還元されるのか? 社会科学の哲学とは、こうした社会科学に関する様々な問題を哲学的に問う科学哲学の一分野である。6つの問いを出発点に、基本用語と対立軸を丁寧に解説する、初学者のための待望のガイドブック。

目次

序 章 社会科学の哲学を学ぶとはどういうことか
 1. 社会科学の哲学とは何か
 2. 社会科学の哲学が研究対象とする社会科学とは何か
 3. 社会科学の哲学をあえて論じるのはなぜか
 4. 社会科学と社会科学の哲学はどのような関係にあるのか
 5. この本が必要なのはなぜか
 6. この本の構成

第1章 社会科学は社会現象をどのように捉えようとするのか
 1. はじめに
 2. 方法論的個人主義
 3. 方法論的集団主義
 4. 方法論的個人主義の制度論的転回
 5. おわりに

第2章 社会科学の方法と目的はどのようなものか
 1. はじめに
 2. 自然主義の前身としての実証主義
 3. 現代の社会科学において自然主義が有力である理由
 4. 解釈主義
 5. 自然と規約の二分法とそれが見過ごしている第三のカテゴリー
 6. 予測にまつわる方法論的問題と方法の単一性
 7. 行為の意図せざる結果を説明するための状況分析
 8. おわりに

第3章 社会科学の理論は何のためにあるのか
 1. はじめに
 2. 一般科学哲学における実在論と反実在論の論争
 3. 合理的経済人の起源とサイモンの批判
 4. フリードマンの道具主義的方法論
 5. 合理的経済人とその批判
 6. 行動経済学の展開
 7. 強い互恵性と神経経済学
 8. おわりに

第4章 社会科学はものの見方の一つにすぎないのか
 1. はじめに
 2. 異文化の合理性をめぐる様々な論争
 3. 文化相対主義の議論と問題点
 4. 文化の多様性を擁護しつつ相互批判を可能にする方法
 5. 女性器切除の問題
 6. おわりに

第5章 社会科学において認識と価値はどのような関係にあるのか
 1. はじめに
 2. 事実と価値の二分法
 3. ムーアの自然主義的誤謬
 4. ヴェーバーの価値自由としての客観性と価値判断論争
 5. 20世紀半ばの英語圏における価値自由論
 6. 価値自由と社会的・政治的文脈
 7. 価値自由とスタンドポイント理論
 8. おわりに

第6章 社会科学と自然科学の関係はどのようなものか
 1. はじめに
 2. 心理学の還元可能性に関する論争
 3. 社会生物学と進化心理学の還元主義的研究プログラム
 4. ローゼンバーグの社会科学無効化論
 5. ソーヤーの社会法則擁護論
 6. キンケイドの非還元主義
 7. おわりに

終 章 この本はどこにたどり着いたのか
 1. この本のまとめ
 2. この本が提示した見解と今後の展望

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ex libris 毒餃子

14
科学哲学の視点から社会科学を見つめた本。経済学部出身なので学びなおしになりました。2022/09/26

月をみるもの

14
たぶん本当は「社会科学の科学哲学」という題名こそがふさわしいんだけど、そもそも論として「社会科学なんて『科学』じゃないんだから『科学』哲学の対象にならんやろ」ということで後半の『科学』はカットされたんかな。だったら、いっそのこと「社会科学は本当に科学なのか?」とした方がストレートなんだけど、この本はあくまで「入門(=教科書)」なので、そこまでは踏み込まない。価値中立(自由)というキラキラのお題目と、教科書(著者の信じる特定の価値の押し付けのための本)という形態の根本的な矛盾を隠蔽していないのは好感度高い。2021/12/30

yuno

8
社会科学の方法論をメタ的に検証する。対立する学説を比較検討し、それらを止揚するような最新の学説を紹介するパターンが多い。個人的に惹かれたテーマは、第1章の方法論的個人主義と方法論的集団主義の対立から制度的個人主義へ、というもの。恥ずかしながら、後ろの方は難解で理解が深まらなかった。自然科学への還元という問題が概ね通底していると思うが、経済学に物理学や生物学(進化ゲーム)の概念がすでに大量に取り入れられていることを考えれば、自然科学のアナロジーでどこまで語ってよいか、という問題提起の方が有用である気もする。2021/09/09

Aby

7
「社会科学の科学哲学」入門.自然科学の科学哲学は定番の科目になっているが,社会科学の科学哲学は講義としても見かけない.その入門書.想像以上に幅広かった.不勉強でよくわからない所も多かったので,日にちを置いて,読み直したい.2022/07/14

無重力蜜柑

7
主に自然科学を対象としがちな科学哲学を社会科学(人類学、心理学、歴史学、経済学、政治学、社会学)に応用する「社会科学の哲学」の入門書。たしかにこういう分野があっても良さそうなのに、今まで日本語で読めるまとまった本が無かったのは驚き。テーマ自体は興味深いと思うものの、用語、人名、立場、議論を羅列する学部一年の教養科目教科書的なスタイルであり、論点を並べるだけでほぼ掘り下げないのが残念だった。まあ著者もそれは意識して書いているので文句を言っても仕方ないが。これを機にもっとこの分野が日本で流行れば良いと思う。2021/10/01

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