内容説明
近代化の中で生じる社会問題のなかで,根強く残る現代的な課題が差別問題である。本書はさまざまなマイノリティ問題を取り上げつつ,社会学が問うべきその問題の論点を深め,学問的な議論の世界へといざなう。初学者に向けていま求められる入門教科書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
39
近代化の中で生じる社会問題の中で、根強く残る現代的な課題が差別問題。本書は様々なマイノリティ問題を取り上げつつ、社会学が問うべきその問題の論点を深め、学問的な議論の世界へと誘う。なお、「マイノリティ」の語義は「少数者」であるが、本書においては、<個人の生活の機会や権利が、力ある他者によって奪われて、劣位に置かれている状況にある人々を「マイノリティ」と呼びます。したがって、少数ではないとしても劣位に置かれて、生活機会や人としての権利が奪われている人々に関しても「マイノリティ」として、考察の対象とする>と。⇒2021/05/25
カイワレ大根
7
メモ。資本主義、科学主義、国家主義、主体主義が差別偏見の土壌。マイノリティは特殊性によってではなく常にマジョリティとの相対性によって評価される。一時的に健常者。健常者であることは意識されない。マジョリティが社会を作る。マジョリティにある人は何も気が付かない。マイノリティはある部分でマジョリティと混ざり合いつつ、ある場面ではマイノリティとしての役割を持つ。マイノリティマジョリティは環境で変わる。マジョリティであるだけで特権を持って居る。差別は周囲を同化させようとする集団への態度が含まれる。知る事は不可欠。2021/07/03
aki
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読了2023/07/01
katariha
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引用とまとめ→差別は、区別・蔑視・排除が合わさって成立する。差別は歴史構造的な経緯がある。「資本主義」は「生産性」重視と価値判断されるため、蔑視・排除による差別が生じる。人びとにとって不安な存在は排除しようとするためにそれが差別につながることがある。マジョリティ(われわれ)/マイノリティ(他者)という構図を固守したままでマイノリティを「入れてあげる」という発想ではなく、マイノリティと連携しながら、マジョリティ中心の社会を見つめ直し、変えていく方向性を追求すべきではないか。2024/06/27
言いたい放題
0
流し読み2022/06/03