絵画の準備を!

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絵画の準備を!

  • ISBN:9784255003535

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内容説明

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「読者はつねに新鮮な発見に満ちた議論を追いながら、自ずと凡百の美術書をどれだけ読んでも得られぬ知見を得ることができるだろう」(浅田彰氏)いとうせいこう、島田雅彦両氏も絶賛。セザンヌの描く人物の不思議さが、こんなにも生き生きと語られたことがあっただろうか?画家にとって上手い/下手とは?モダニズムがなぜ今要請されるのか?カントの命題を映画『マン・オン・ザ・ムーン』に重ね合わせ、ベンヤミンの思想を召喚して日本国憲法を論じる。マティス、デュシャン、ポロック、美術と世界、法と暴力……、稀有にして奔放、不羈にしてスリリングな対話は、浅田彰氏をして「この本を読まずしていま作品を制作し鑑賞することができると思う者は、よほどの天才でなければサルである」と言わしめた。

目次

1 純粋視覚の不可能性
2 代行性の零度
3 無関係性
4 「国民絵画」としての日本画
5 平面性の謎
6 誰がセザンヌを必要としているか(I)
7 誰がセザンヌを必要としているか(II)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yu-onore

1
一つ目の対談の、純粋視覚を目指しながらも歴史の拘束がその実現を不可能とすることを自覚するというダブルバインドをモダニズムの根底とし、クールベを、純粋視覚と向かう迫真的な現実表現の技術を用いながら、その反復が通俗的な模造に近づく事態で、余剰としての物質性を通して(モダニズム的な平面での)画面の統一性の流出を求め、観客の視覚を統一させながら切断した作家という形で解釈するくだりは、すごく岡崎自身の絵画を想起させられる。統合と統合され得ないもののずれ。抽象表現主義の自律した絵画の多様性が観客の目の多様性に依存~2021/08/16

なっぢ@断捨離実行中

0
『ルネサンス――経験の条件』のとば口として。美術の門外漢にはほとんど理解不能な話題ばかりで字面を追うだけで精一杯だったのだが、『モダニズムの歴史と言う語義矛盾』だけはかろうじて輪郭を掴めた気がする。本書は『モダニズムのハードコア』と共に美術史の基礎文献とされているようだが、評者のような無教養にはさすがにハードルが高すぎる。もっと口当たりのいい入門書から当たるべきだったか。2016/11/30

toshibowdayo

0
いちいち、一つの事を掘りさげて考えている。だからその対象に対して鋭角な視点、視座の連続!特に印象深かったのが、確か『モダニズムの歴史と言う語義矛盾』と言う章 だったけかな。基本的にモダニズムは『歴史』との断絶を目指したもので、流れてきた『歴史』と言う『ベクトル』に対して『点』なのだと。ベクトルは、量と方向性=自由度の制限。歴史と言った瞬間、リニアな方向と、その量を意味する=自由度の制限。つまり、『点』ではないと=モダニズムではないと。モダニズムと、歴史 を並列に置くのは、矛盾じゃん!って。2015/01/04

seek

0
問題提起と引用されるものは面白い。問を深めるというよりは、羅列されている感じ。でも明治期〜大正の洋画の動き、1910年という時代を領域を横断して論じているので参考にはなります。2010/08/02

seer78

0
美術に興味がないので、はじめから最後まで何が何だかよくわからなかった。しかし、岡崎乾二郎ってスゴイ。2009/10/10

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