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内容説明
あなたが不幸せなのは毒親のせいかもしれません。でも、それは過去です。罪悪感・自己嫌悪は手放し、自分の人生を生きましょう。
精神科医の斎藤学氏は、「アダルト・チルドレン」という概念を日本に紹介した家族問題の第一人者。
アダルト・チルドレンは、暴力をふるう親やアルコール・ドラッグなどに耽溺する親のもとで、「子どもなのに子どもらしくいることができず、機能不全家族のなかで大人になった人」のことをさす。そのため「毒親」という言葉が流行してから「自分も毒親に育てられたACだ」という人が氏のクリニックを多数訪れる。
「親がこんなふうにひどい毒親だったので、自分はこうなってしまった」
「毒親を見返したい」
「毒親に毒だったと気づかせ反省させたい」
確かに、あなたの親は毒親だったかもしれない。
しかし、自分がアダルトチルドレンであると気づくことは、人生をやり直すための出発点である。
「毒親」という言葉を使うと、毒親に育てられたから自分の人生がダメになったという、宿命論となり、着地点となってしまい、そこには未来が見えない。
どこからが毒親かという線引きはできない。
毒親のせいにしていては、自分の人生が歩めない。
「もう毒親と言うのはやめませんか?」
自分の人生を取り戻すために、毒親からの卒業を促す一冊。
自分の親が毒親だったと気づくことは人生をやり直すための出発点である
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
K1
16
やればできる→本当にそうかな? 人間みな平等→とは言えないかも。 努力は報われる→こともあるかもね。 親孝行しないと罰があたる→だからどうした! ー確かに「それをいっちゃあおしまいよ」というタブーを外してみると、そこに新しい世界への扉が開いているーかもしれない(笑)。他者との関わりの中でしか自己は認識できないし、自分なんてものは他人との関わり方でいろんな顔をしてるんだろしね。凝り固まってるものをほぐしてみるともっと楽に生きられることでしょう。2022/10/01
まさきち
6
構成がおかしい。元々は改訂増刷のはずだったそうなのに、著者が漱石のことに触れたくなったと。それはそれにすべきだったし無理がある。前半の毒親全盛時代についての疑問と罪悪感と自責は止めるべきという主張は然りと思いながら、想像を絶するひどい親っているので、そういう親に対して全般的にちょっと甘くないかと感じた。2022/10/07
ゆき
5
毒親とか親ガチャとかACいう言葉が世間に認知されて広まるとだんだんと独り歩きすると思っていたことが腑に落ちた。巻末で漱石を深読みする点は私には少し難解でした。2023/11/11
m_bat_h
4
タイトルが刺激的すぎてある程度距離がとれてからでないと近づけないかも。そういう意味でもったいない。毒親と呼ばれる世代がきっちり定義されていたのが意外だった。2022/03/14
n
3
めちゃくちゃ久しぶりにこの著者の本を読んだ、面白かった。スーザン・フォワード『毒になる親』は読んだが、確かに毒親や親ガチャということばがひとり歩きしているのに違和感をもっていたから腑に落ちた。毒親でない親などいないのだから、毒親などやはりいないのだ。毒親にしろACにしろ、その言葉を契機に自分が何者であるかということに向かっていかなければいけないのだと思う。終盤、〈我が子を神として崇拝したイエスの父・ヨゼフの中にこそ、真に成熟したナルシシストを見いだせると私は思うのです〉に考えさせられた。2025/09/18
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