コロナと風俗嬢

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コロナと風俗嬢

  • 著者名:八木澤高明
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 草思社(2022/01発売)
  • 蝉しぐれそそぐ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~8/3)
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  • ISBN:9784794225467

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内容説明

未曾有の災禍、新型コロナウイルス――。
超濃厚接触を生業にした女性たちの戦いの記録!

新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、
「感染ルート」として指弾されたのが日本各地の繁華街、
そして風俗業界だった。
職と当座のお金を求める弱者の最終セーフティネットという側面もある
風俗の世界に生きる人々は、かつてない危機とどう向き合ったのか。
吉原、鶯谷、ススキノ、伊香保温泉、梅田、飛田新地、天王新地をめぐり、
ソープ嬢やデリヘル嬢、風俗店経営者、スカウトマンたちの「いま」に迫る
コロナ禍2年のドキュメント。

〈この混沌を最も力強く泳ぎ切ろうとしているのは、
端から誰の助けも頼らず、自分の知恵と体だけを武器に
世の中を渡ってきた風俗嬢たちなのではないだろうか。〉
(本書より)

<目次より>
第1章 コロナとデリヘル女性経営者
第2章 吉原の陰影
第3章 クラスター発祥地、ススキノの夜
第4章 伊香保温泉とタイ人娼婦
第5章 天王新地の娼婦と梅田のたちんぼ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

120
風俗がセーフティーネットだった女性がコロナで追い詰められる話はいろいろ読んできたが、機能不全の家族やDV夫に苦しめられる妻など弱者ほどしわ寄せが強まっている現実を改めて突きつけられた。肉体を売る女たちの周辺に生きる風俗店経営者やスカウト、花屋にパパ活少女らもまた、生きるため必死にあがいている。他者を支配したり快楽に溺れるのをやめられない人の業こそが、あらゆる悪夢の原因なのだ。どんな宗教や教育や道徳も愚かさを矯正できず、悲惨さを再生産し続けると思うとやり切れない。人間性悪説こそ正しいと説得させられた気分だ。2022/03/25

やいっち

80
「新型コロナウイルスが猛威を振るう中、 「感染ルート」として指弾されたのが日本各地の繁華街、そして風俗業界だった。職と当座のお金を求める弱者の最終セーフティネットという側面もある。風俗の世界に生きる人々は、かつてない危機とどう向き合ったのか。吉原、鶯谷、ススキノ、伊香保温泉、梅田、飛田新地、天王新地をめぐり、ソープ嬢やデリヘル嬢、風俗店経営者、スカウトマンたちの「いま」に迫るコロナ禍2年のドキュメント。」介護や医療や風俗でギリギリ頑張る女性たち。筆者の関心なのか、家族などの借金を肩代わりする女性が目立つ。2022/02/28

じゅん

14
男性にとって風俗嬢は女神のような存在だけど、影の部分では過去に艱難辛苦を重ねてきている。それに輪をかけてコロナ禍。そんな風俗嬢を追ったのが本書は、デリヘル嬢・吉原・ススキノ・伊香保温泉・天王新地と梅田の5章で構成。人類最古の職業の娼婦は、オリンピックの欺瞞性の中で行政に頼ることなく、丸裸の我が身を売って強かに生きている強い存在。男の体液と香水の匂いが入り混じった部屋でも明日を夢見る希望の空間。天王新地にはいつか行ってみたい。"廃娼県“という条例の存在を初めて知った。2022/12/16

黒頭巾ちゃん

9
▼風俗嬢になるのは、低学歴、離婚、貧困、DV▼コロナで客が減り生活がままならなくなる。アプリでパパ活する高校生もいる▼コロナじゃなきゃ3桁は稼げた。ホストに遣うケース多い▼シングルマザーに国は冷たいから風俗で稼ぐしかない2022/10/10

DEE

7
効果の検証もしないまま乱発されたコロナ禍の緊急事態宣言。公的な救済もなく、目の敵にされた風俗業界の実情。登場するのはコロナ禍で生き残った人たちだけだけど、自力で生きようとする強かさは凄いと思う。2024/12/21

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