内容説明
幼い女子を次々と拐す「黒い魔物」が、団員・篠崎始の妹と小林少年を拉致。溺死寸前の二人を少年らの機転で救い出したものの、魔物は首尾よく姿をくらませてしまう。それから二日、帰京したばかりの明智小五郎が講釈する「探偵学」に耳を傾けるうち、小林少年は世にも恐ろしい仮説に辿りつく――。史上最高の名探偵vs.世紀の大悪党、華麗なる推理合戦の行方をしかと見届けよ!(解説・島田荘司)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
80
2017年139冊め。大人顔負けの活躍を見せる少年探偵団。一方、今回も怪人二十面相は間抜けな一面を見せてくれる。この辺りが悪役として憎めない。2017/02/12
いたろう
75
「怪人二十面相」に続いて、少年探偵団シリーズの2作め。これも、子供の頃に、ポプラ社「少年探偵江戸川乱歩全集」で読んだはずだけど、内容は全然覚えていない。エロでもグロでもない子供向けの乱歩。推理の過程はなく、いきなり種明かし。ちょっとどころか、すごく無理ある展開。でも、それでいいのだと思う。ストーリーは覚えていなくても、子供の頃、貪るように読んだ時の楽しさ、「君が二十面相だ!」という明智の言葉に興奮した心持ちが甦る。今思うと、作品のレベルは低くても、ポプラ社は、ホームズよりも、ルパンよりも、明智だったなあ。2021/12/01
もも
57
江戸川乱歩3冊目。二十面相のシリーズ。前巻同様、表紙が素敵。やっぱりこのシリーズ読むとワクワクする。明智探偵と二十面相の対決再びで、推理合戦が繰り広げられるが、何よりも注目したいのは今回のタイトルにもなった『少年探偵団』の活躍でしょう。小林少年もすごいけど、他の団員の子達も大人顔負けですね。うん、面白い。名作だと思います。次巻も楽しみです!2017/02/02
CABIN
36
言わずと知れたミステリー界の大御所、江戸川乱歩。しかしながら本を手に取るのは初めて。江戸川乱歩と言えば明智小五郎や怪人二十面相が登場する「少年探偵団シリーズ」が有名なのでこの本を選びましたが、よくよく調べるとシリーズ初巻の『怪人二十面相』の続編らしい。描き方は講談口調で、会話も時代による違和感があるものの「読者への挑戦状」があったりと、昔のエンタメ本はこんな感じだったのかと新鮮でした。物語は『名探偵コナン』にそっくり…ではなくて、『名探偵コナン』がこのシリーズを真似ているんでした。2025/04/04
かさお
36
名探偵明智小五郎と怪人二十面相、どっちも変装の名人なんだから、もっと身体検査とかやりなよ〜とツッコミながらワクワクと読了。いや〜先が読めても面白いや。ルパン3世のアニメに夢中だった頃を思い出す。紙芝居風の怪しげな語り口、小林少年の7つ道具、鳩のビッポちゃん、からくり屋敷、地下室、お宝財宝、あぁもう楽しすぎる。少年探偵団の発足の巻でもあった事にも感動。辻村深月の解説も良かった、子供だからと不用意に放たれた言葉のナイフは忘れない。大人だから正しいなんて事は無い。同感だ。2023/10/30
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