幻冬舎新書<br> 量子で読み解く生命・宇宙・時間

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幻冬舎新書
量子で読み解く生命・宇宙・時間

  • 著者名:吉田伸夫【著】
  • 価格 ¥940(本体¥855)
  • 幻冬舎(2022/01発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344986459

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内容説明

生命は活動し、物体は形を持ち、時間は流れる。物質や光の最小単位・量子は、これらのあらゆる現象と関わりを持つ。だが量子には謎が多く、運動方程式など、私たちが住むマクロ(巨視的)な世界の物理法則が通じない。その正体すら判別できず、教科書でも「粒子であり波でもある」という矛盾を孕む説明がなされる。本書では「粒子ではなく波である」という結論から出発し、量子を巡る事象の解明に挑む。細胞の修復、バラバラに砕けない金属、枝分かれしない歴史……こうした世界の秩序は量子が創っていた――。日常の見え方が変わる一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅわっち

22
量子力学の本を今までいくつか読んだが、この本が一番わかりやすいと思う。波動の説明を理解できるように説明してくれる。逆に言うと今まで読んだ量子学の本は、深く内容が理解できず、継ぎ足しの理論で理解してる人が書いた本に感じてしまう。そんな本で、物理を完璧に理解できていないものに、考察して理解するまでたどり着くのは、無理に感じる。また、本当はどうかわからないが、学者の中でも深く理解する人がいないので、実験装置が巨大になっても素人が納得する成果が出ていないように感じてしまった。2022/05/07

原玉幸子

17
量子論でアインシュタインは論争に負けた(≒正しくない)と記憶していましたが、何を何を。「電子は波であり状況によっては粒子のように振舞うこともある」との場の量子論の立場を採用すれば、二重スリット実験もシュレディンガーの猫も無矛盾で理解出来る、と著者の解説で感覚的に納得し、そうだったのかぁと軽い感激を覚えます。でも、いつの間にか「超ひも理論」が廃れていた(「10次元なら計算の辻褄が合う」としか言えなかった物理学原理主義の方法論の破綻)なんて。「早く、言ってよ~」(◎2022年・夏)2022/05/06

bapaksejahtera

14
量子論研究史を、関与した研究者を紹介しつつ、その研究の梗概と特徴を、数式を用いる事なく判り易く説明する。ハイゼンベルク等初期の学者の対外説明の過誤から、本来批判的な目的でなされたシュレジンガーの猫の譬えや、通常の理解を超える量子もつれ等の話題が広がり、本分野は今日ジャーゴンの元として、訳の分からぬ捉え方をされる事も多い。著者は近年に至り展開される場の量子論を紹介する。あえて量子力学の用語を採らない。尚本書冒頭でこの世界の形象や秩序は量子論に従うと述べる。エントロピー等に論及すると思ったが、それはなかった。2024/04/09

はとむぎ

12
Audibleにて。これまでの目にしていた量子論とは、大きく異なる理論。これまで→量子は、波でもあり粒子である。筆者は、量子は波であるが、粒子に見える時がある。と考えている。 確かにそう考えると、電子の性質もしっくりくる感じがします。原子に閉じ込められた電子(波)、近くに広がることができる空間があると即座に広がる。 自由な電子(波)は、粒子様。確かにそうかも。 紙の本でもう一回読みたい。2024/01/05

ちぃ

11
面白い一冊。場の量子論は大局的には正解である可能性が高い。既存の現象から次の自然現象を説明し直観的だからです。2022/10/22

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