内容説明
いまこの歳になって、わたしは「ただ生きているだけで楽しいんだよ」という感覚を、
ほんとうに手にいれたのではないかと思ったのである。
これは老人にとって、無敵の感覚ではないか。
いまでは晴れても雨が降っても楽しい。
道端の花の写真を撮ることも、川の流れを見ることも楽しい。
歩くことも、自転車に乗ることも楽しいのである。
わたしは、だれ憚ることなく、この「生きているだけで楽しい」という感覚をもって生きていけばいい。
(「まえがき」より抜粋)
74歳、いよいよ老後も佳境に突入。押しも押されもせぬ老人になった著者が、
お金も健康も心もとないながらも、思いのほか愉しい「老いのリアルな日々」をつぶさに綴る。
累計15万部突破、人気の『定年後のリアル』シリーズ、待望の最新刊!
共感の声続々。
読めば老後の不安がスーッと消えていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
16
脳梗塞になったことで健康の有難さを実感した作者、生きているだけで楽しい、そして歳を取って病気になると生きること自体が仕事になるという言葉には同世代として共感できる。2022/04/22
オールド・ボリシェビク
6
勢古さん、もう74歳になったんだなあ。「定年後のリアル」シリーズもここに至っては、確かに老いの自覚をかなり深めているのだが、そこは勢古節で、こなす。明日死んでもいいとは思わないという。なぜなら、「死にたくなるほど苦しくはないからである」という。「死は絶対の絶望だが、生は、たとえはかなくても希望だからである」。なるほどね。勢古さんの年齢に至るまであと10年。私ものんびりと行きたい。2022/05/01
mura
5
なんだか自分の近い未来を見ている感じで、複雑な気分になった。でも自然体で無理しない生き方は参考になる。後半はスポーツに興味がなくなったとか、テレビがつまらないとか好きな音楽や本の話が続いたり、読者はそんなこと気にしてないんだよとツッコミ入れたくなったりする部分もあった。でも自分も定年後ゆるーく同じように生きていくのだろう。2022/02/12
オールド・ボリシェビク
4
2021年12月の刊行。このころ、勢古さんもすでに74歳だ。「定年後のリアル」から何年、経ったのだろう。軽い脳梗塞に見舞われたものの大過なく回復し、意外と楽し気な、老いの日々を満喫しているようだ。「読書は『心の元素』として最高のもの」と記している。その意気は衰えていない。私も読み続けるつもりだ。2024/05/07
HH2020
4
◎ もうとっくに正真正銘のおじいさんである私が今さらと思いつつ、ふと目にした新聞の紹介記事に軽い気持ちで図書館にリクエストした。ずいぶん待たされたが著者は人気のエッセイストだそうだ。この「おじいさんになる」は「孫ができる」の意味でなく単に「高齢になる」を指している。歳をとることの心構えといった啓蒙でもなく、歳をとった現在の著者の心境を面白おかしく綴ったエッセイである。したがってその内容は極めて個人的であり、共感できるものもあれば不同意もある。私にとって「自然元素」を提唱した第1章が収穫。残りはオマケだな。2022/07/22
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