内容説明
北陸最凶の地と、日本の村の恐怖に迫る――!
北陸に最凶とうたわれる二つの心霊スポットがある。
富山県魚津市の山中に取り残された坪野鉱泉の廃ホテル。
そして、石川県と富山県の県境にある曰く付きの隧道、
通称「牛首トンネル」がそれである。
坪野鉱泉では、肝試しに訪れた少女二人が失踪する事件が起き、
24年の時を経て遺体が海から発見されたものの、
いまだ多くの謎が残されている。
映画「牛首村」の舞台ともなったこれらの地の闇を徹底検証、
坪野鉱泉ホテルの探索ルポのほか、
日本各地に残された不気味な廃村を写真付きで紹介する。
また、坪野鉱泉や隧道で実際に起きた怪奇事件、
口減らしや神隠し、双子や牛に纏わる恐怖の村怪談も収録。
北陸最大のミステリーに迫る、実話怪談版・牛首村!
◆収録内容
●坪野鉱泉怪談紀行(吉田悠軌/著)
●坪野鉱泉ホテル 探索ルポ(栗原亨/著)
●廃村の歩き方(栗原亨/著)
・廃村・峰(東京都)
・十七つの家(茨城県)
・柏崎トルコ文化村(新潟県)
・松尾鉱山 緑が丘住宅群(岩手県)
・永谷集落(福井県)
●牛首実話怪談
「禍地」しのはら史絵
「牛首トンネル」営業のK
「トンネルの果て」久田樹生
「何もない場所。」音隣宗二
「光の集団」影絵草子
「子返しの女」青葉入鹿
「下見」青葉入鹿
「水音と鳴弦」しのはら史絵
「はしらげの立つ村」丸太町小川
「てれんこしょって」丸太町小川
「双児」久田樹生
「ホテル廃墟」神沼三平太
「山の中で」久田樹生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
75
映画化される『牛首村』。本書はその実話怪談版の方。今までのシリーズ通り、前半はそのスポットに関するルポタージュ、後半は実話怪談という構成になっている。前半の坪野鉱泉に関する怪談は女性二人が行方不明になっていた事件が中心。一応解決したとはいえあの事件がこのスポットに与えた影響って絶大なものがあるな。潜入ルポも興味深し。ただ廃村紀行は面白いけど関係あるのかなあ。後半の実話怪談は玉成混交だが、久田樹生「山の中で」が凄い。『新耳袋』の山の牧場の衝撃を思い出す。あと富山県って暴走族発祥の地なのね。豆知識がまた一つ。2022/01/24
ヒデキ
51
公開前の「牛首村」の元ネタであり、ロケ地でもあるそうな「坪野鉱泉」とその近辺の検証をメインに、多くの「村怪談」で構成された実話怪談集です。 最後の「山の中で」は、もっと膨らませたら、長編の怪談になる怖さがあってたのしませていただきました。2022/02/14
cao-rin
33
1996年に坪野鉱泉に向かった2人の若い女性が行方不明になった事件は余りにも有名ですね。前半はホテル坪野を始め幾つかの廃墟や廃村のルポ、後半に実話怪談という構成です。ルポでは、茨城県のある村で、17軒の家が生活の痕跡を残したまま廃村になった理由が全く分からず不気味でした。実話怪談はどれも良作ですが、「双児」「ホテル廃墟」「山の中で」が印象に残りました。所謂心霊スポットには近づいてはいけません😰「山の中で」は、他の読友さんも仰っていたように、「新耳袋」の中の「山の牧場」の戦慄が蘇ってきました😱2022/02/11
かおりんご
27
ホラー。牛首村は、実在しない。けれど、そのもとなった話はあるらしく、前半がルポ、後半は似たような実話怪談という構成。遠いむかしに牛首峠に行ったなと思いつつ読了。坪野鉱泉に行ったっきり行方不明になった女性二人のことを思うと不憫な気持ちになる。2022/03/07
高宮朱雀
23
犬鳴、樹海と続く村シリーズの3作目。お決まりの前半のルポ部分が多過ぎるのは仕方のない事なのか…?ここで興が削がれる感じがしてならない。 後半の実話怪談はそこはかとなく怖いという印象が残った。勿論、きちんとした理由があっての怖さは当然だとしても、俗に言われる嘘から出た真のように噂が一人歩きした結果が怪異として捉えられているというのは流石に違うだろうと思った。2022/03/15
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