内容説明
『将棋世界』で大好評連載中の「藤井将棋観戦ツアー」が待望の書籍化!
藤井聡太三冠の将棋をAIを利用して徹底的に分析する人気企画です。
案内人は棋士にして東京大学博士課程在学中のAI研究者でもある谷合廣紀四段。
難しい局面で、藤井聡太はなぜ正しい手を選べるのか?
指されなかった水面下の攻防も含めた濃厚な解説で藤井聡太の技術を解き明かします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
28
東大博士課程在学中の棋士・谷合廣紀著の2021年出版書籍。藤井聡太の棋譜13局をAI(ソフトYaneura、水匠)及び自力で解析した労作。AIは理由は示さないので有難い著作である。棋力乏しく自分には難解すぎたが、藤井の選択がAIの選択と驚くべき一致し、合わない時も膨大な変化を読みきれないと指せないといった理由があることは判明。数億の差し手を比較検討して結論をだすAIと読む手に限界ある藤井聡太の差し手が一致するのは驚き。不必要な読みを省略して結論に至る人間の能力に感嘆を覚える。谷合さんの棋戦での活躍も期待。2022/09/29
多分マグマグ
2
【図書館本】正直将棋のことは詳しくないのだけれど、藤井聡太棋士はすごいのだなと思った。2023/04/10
水煮丸
0
東大大学院在学中でAI研究者でもある現役棋士谷合四段が藤井将棋13局をAI解析しながら解説する本。低スペックだが私の環境でも水匠を動かしながら読み進めた。実際、藤井の対局相手もソフト推奨手を指すことは多く、藤井が推奨手を指さないこともある。ソフトの示す最善手と一致するから凄いという単純な話ではない。藤井は読む力が優れている上に、持ち時間の中でどういう局面でどの手を深く読むかの選択が優れているのだと思った。最善手かもしれない読み切れない手より「実戦的な」手を優先することもあるが、勝負所は外さないのが凄い。2024/01/04