ハヤカワ文庫SF<br> スノウ・クラッシュ〔新版〕 上

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ハヤカワ文庫SF
スノウ・クラッシュ〔新版〕 上

  • ISBN:9784150123543

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内容説明

連邦政府が無力化し資本家によるフランチャイズ国家が国土を分割統治する一方、オンライン上に仮想世界「メタヴァース」が築かれた近未来のアメリカ。アヴァター技術を開発した凄腕ハッカーにして、マフィアが経営する高速デリバリーピザの〈配達人〉ヒロ・プロタゴニストはある日、メタヴァースで出会った男に「スノウ・クラッシュ」なる謎のドラッグを手渡されるが……。本書が未来を書き換え、SFは現実と接続された。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

150
つまらなくは無い。が、設定がいろいろぶっ飛んでいて理解に余計な頭を使ってしまって、粗筋がするッと頭に入って来ない。読みにくい…。仮想現実空間の中も外も設定が現実感に乏しいので、あまり代わり映えしない。92年作品の様だが 、今から読むとレトロフューチャーな感じだ。興味はあるので後で下巻も読んでみよう。2022/12/07

まふ

106
1992年初版と言うが、所謂サイバーワールド/メタ・バースを縦横無尽に駆け巡る新時代小説、ということで30年後の今日でもこの作品はテクニカリーには古いSFということにはならない、のかな?と思った。昨今のトランプさんの言動はまさにこの来たるべき小説の時代のアメリカをイメージさせる、という意味で「先見の明」ある作品かも。「ピザ配達」がアメリカの4大「生き残り産業」とは、最高のギャグではないか。面白いのか面白くないのかよくわからないままに下巻へと続く。G1000作品。2025/08/29

Willie the Wildcat

66
メタバースやアバターの原点と呼ばれる本著。ヒロとYT、2つの視点で物語が展開。表題は、視神経を犯す薬。エンキは知識の神、ペンティコストは”舌”、そしてゼノグラシーも同様に「言語」に通じる。これらは、ナム・シュブを紐解くヒントかと推察。一方、読み取れないのが、アシュラー・ウィルスを軸とした良悪ウィルスの件。悪の枢軸の目的と共に、下巻のお楽しみですね。因みに、印象的なフレーズが、ジャニータがブラックサンを離れた理由、「あらゆるものが偽物だから!」。感覚的に、次世代・次々世代が、この答えを出すのかもしれない。2024/02/18

syota

41
ネット上の仮想空間(メタヴァース)を自分の分身であるアバターで歩き回る、という形態を初めて提唱した記念碑的SF。これを読むと、電通が肩入れし一時期話題になった「セカンドライフ」は、ほとんどそのままこれを手本にしているのが分かる。ただ作品の方は、仮想空間とシンクロしている作品上の現実世界がそれ以上にぶっ飛んでいて、仮想と現実が渾然一体となりストーリーが展開されていく。上巻の段階ではこの先、話がどう展開していくのか予想がつかないため、感想は下巻でまとめて記載したい。[G1000]2024/09/16

幸猪

27
今から30年前に刊行されたSF小説で、昨年Facebook社が「Meta」と社名変更してから本作は一気にメジャーになった。日本では長らく入手困難で知る人ぞ知る存在のSF小説だったからだ。登場人物の会話の中で「今、どこにいる?」「現実?それともメタバース?」というやり取りを読むと、ゲームの中の出来事だけではなくリアルな感覚を実感できた。とは言えヒロがメタバースで「スノウ・クラッシュ」という謎のドラッグを渡され、解明する為には旧約聖書の申命記派の記述作業から紐解く必要がある所は、ゲームの世界観満載だと感じた。2022/08/03

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