日本武道の武術性とは何か - サピエンスと生き抜く力

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日本武道の武術性とは何か - サピエンスと生き抜く力

  • 著者名:志々田文明/大保木輝雄
  • 価格 ¥3,960(本体¥3,600)
  • 青弓社(2022/01発売)
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  • ISBN:9784787234728

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内容説明

柔道や剣道などの武道は、学校で子どもが体育の一環として親しみ、スポーツとして、見る競技として、健康維持として、多くの人々が楽しんでいる。また、世界選手権なども開催され、柔道や空手のようにオリンピックで採用されるなど、世界的にも普及している。

本書では、今日の状況を踏まえて、武道に内在する戦いに勝ち自分を守る技術としての「武術性」にあらためて焦点を当てる。そして、武道の根底にある武術性といまどう向き合うかを、柔術・柔道や剣道、中国・韓国の武術などを事例に検証する。

他者への暴力も内在する武術性を再編して、日常に文化として定着させてきた日本の歴史的な歩みをたどり、武道・武術の思想を人間/サピエンスの「生き抜く力」と再評価する。

目次

まえがき 志々田文明

第1章 武術・武道とサピエンス――武術性の視点から 志々田文明
 1 サピエンスと武術
 2 飛び道具と武術理論
 3 サピエンスは「危険な人類種」か?――生き抜く力の意味
 4 武術の文化的洗練――宮本武蔵・嘉納治五郎と武術性
 5 武道関連語の字義と武術性
 6 近・現代を貫く武術性
 7 人間の本性と武術性

第2章 剣道の武術性を問う――臨機応変の身心技法 大保木輝雄
 1 歴史的変遷からみえる剣道の文化史――身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ
 2 身体知を育む――実戦・芸道・競技が育んだ交接点

第3章 近世・近代剣道(剣術・撃剣・剣道)における剣道演武〈地稽古〉の出現――華法化と武術性の相克 榎本鐘司
 1 十七世紀後半期の〈剣術〉流派の成立とその実相――「格法」だけの剣術流派はあったのか?
 2 十八世紀の〈しない打〉と〈撃剣〉の相克
 3 十九世紀の華法化と武術性の相克

第4章 実戦と武道の間――柔道の武術性を中心に 中嶋哲也
 1 嘉納治五郎と武術性
 2 富木謙治の武術性

コラム 異種格闘技戦「柔拳興行」による武術性の探求――嘉納健治と嘉納治五郎 池本淳一

第5章 嘉納治五郎は合気武術家・植芝盛平の何を評価したのか? 工藤龍太
 1 一九三〇年前後の柔道・スポーツをめぐる時代状況
 2 新興武術・合気武術のイメージ
 3 嘉納による合気武術の評価の意味

第6章 柔道における離隔態勢の技法――嘉納治五郎の求めた武術性 志々田文明
 1 稽古の崩れてくる理由と弊害の正しかた
 2 嘉納と「無刀」の思想
 3 講道館創設当初の技法とその継承

第7章 東アジア武術文化の変遷と武術性の観点から 朴周鳳/劉暢/鄭卿元
 1 中国の武術
 2 韓国の武芸

コラム 空手道の競技化と武術性 田井健太郎

第8章 武道の定義――科学、政治、生き抜く力 志々田文明
 1 日本武道学会の発足――その政治性と科学
 2 武道の概念を求めて

あとがき 志々田文明

感想・レビュー

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思想の基軸:実際に有効である技術性 武術・武道とサピエンス 剣道の武術性を問う 実戦と武道間:柔道の武術性 柔道における離隔態努の技法:嘉納治五郎の求めた武術性 東アジア武術文化の変遷と武術性の観点 武道の定義:科学、政治、生き抜く力 武道の武術性は暴力ではない 臨機応変の身心技法 身体知 武術の華法化 勝ってから打つ 剣・柔一如の構想 文化的洗練と武術性の二つの志向性武道の定義と〈生き抜く力〉 楽しいことに価値を置く文化→多様な〈する〉武道・〈見る〉武道 2020/11/02

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