国民食の履歴書 - カレー、マヨネーズ、ソース、餃子、肉じゃが

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¥1,980
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国民食の履歴書 - カレー、マヨネーズ、ソース、餃子、肉じゃが

  • 著者名:魚柄仁之助
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 青弓社(2022/01発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787220875

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内容説明

子どもも大人も大好物のカレーのとろみがついたルーは、インド本場のサラッとした汁カレーがどうやって変わってできあがったのか。
イギリス・ウスター生まれのソース、フランス伝来のマヨネーズも、どんなルートをたどって現在の「和風調味料」に変身したのか。

中国大陸から渡ってきた餃子が「日本各地の餃子」に変身する過程を解明し、「おふくろの味」「手料理」神話の代表=肉じゃがの「戦前から食卓にのぼっていた」イメージを実証的にくつがえす。「肉じゃが」が初めて雑誌に登場したのは、敗戦後の1950年、しかもレシピではなく街レポでの紹介だったのだ!

「食の鑑識家」が明治の文明開化から現在までの家庭雑誌・料理雑誌を徹底的に渉猟してレシピどおりに実作して、食べて、経験豊かな舌で味を分析する。そして、通説とされている輸入史・生育歴に疑問やときにはダメ出しを加える。
鑑識ぶりも、徹頭徹尾、実証主義。「カレー、餃子、肉じゃがの国民食トリオ」が生まれ育った歴史を知る格好の食文化論。

目次

まえがき
第1章 日本のカレー
 1 洋食調味料「御三家」と日本人
   仁義なき日本のカレー・無手勝流
 2 鮑のカレー
 3 まずは漆椀のカレー、和食だけに……
   カレー煮
   カレー椀
 4 油揚げライスカレー
 5 身欠きニシンカレー
 6 蓮根カレー
 7 魚の骨のカレー
 8 里芋と竹輪のカレー餡
 9 カレー粉入り味噌汁
 10 牛肉のカレー味噌焼き
 11 生節のカレーライス
 12 王者エスビーが放つ絶対的ニッポンカレー
 13 ひもかわのカレーチャプスイ
 14 カレーロークス・コロッケ

第2章 日本のマヨネーズ
 1 和食のなかのマヨネーズ
   マヨネーズの規格ができるまで
 2 敗戦後の規格外マヨネーズたち
   大豆粉マヨネーズ
   粉ミルクマヨネーズ
   片栗粉マヨネーズ
   小麦粉マヨネーズ
   馬鈴薯マヨネーズ
   油なしマヨネーズ
   全卵使用のマヨネーズ
   規格外マヨネーズのまとめ
 3 マイナイソースと呼ばれていた頃の初期マヨネーズ
   築地精養軒のマヨネーズ
   村井弦斎夫人のマイナイソース
   板垣伯爵夫人が主宰の料理講習会で教えたマイナイソース
   東伏見宮妃殿下のマヨネーズ
   満蒙開拓団女子訓練所で教えるマヨネーズ
   「酢油ソース」と呼ばれたマヨネーズの作り方
   『軍隊調理法』に書かれたマヨネーズの作り方
 4 「わたし、失敗しないので」マヨネーズ
   スピード・マヨネーズ
   味噌マヨネーズ
   バターマヨネーズ
   二倍に増えるマヨネーズ
   「わたし、失敗しないので」マヨネーズのまとめ
 5 マヨネーズの広告集
   キューピー印マヨネーズの広告
   ダンス印マヨネーズソースの広告
   タマゴマヨネーズとスポーツマン印マヨネーズの広告
   メランジーの広告
   粉末鶏卵の広告
   「キューピーマヨネーズ」――節米とマヨネーズとの関係

第3章 日本のソース
 1 ニッポンのソース道
   日本のソースとは新?油のことだった
   和食はショーユで洋食はソースなのか?
   ウスターソースの定義
 2 醤油からソースを作る日本人
   終戦直後の家庭でできるソース作り
   調理の専門書でも「?油からソースを作る」とされていた
   女子大学の先生も?油からソースを作ると教えていた
   戦前にさかのぼってもソースのもとは?油だった
   醤油メーカーのソース製造
   専門書に見るウスターソース製造法
   何でも自家調達する軍隊のソース製造法
 3 ソースを使った和食の実例とその証拠となるレシピ
   洋食の日本化とウスターソースが「おソース」になった道のり
    (1)鶏の洗いをソースで食べる
    (2)馬鈴薯のソース漬け
    (3)ソースカツ丼
    (4)古沢庵のソース漬け
    (5)ご飯にソースをかけただけの料理
    (6)冷奴にウスターソース
    (7)鯖の昆布巻き蒸しにソースをかける
    (8)刺し身のグラビアページにソースの広告が……
    (9)支那の餃子をソースで食べる
ほか

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