内容説明
「骨材の岩石がコンクリートの寿命に影響する」
もっともらしい主張にもかかわらず,各種骨材がコンクリートにどのような影響を与えるのかについてはほとんどまとめられていないし,いまだ明確な規格・基準も存在しない.
本書は,国内で骨材として使用されている全27種類の岩石,およびそこに含まれる鉱物に対して,それぞれの見分け方,特徴からコンクリートに与える影響までを網羅的に解説している.
また,コンクリートの劣化をもたらす異常水和反応や,正常で耐久性のあるコンクリートの施工指針についても説明.
巻末には,岩石の種類の同定に役立つよう偏光顕微鏡によるカラー写真を掲載.
鉱物学の知見をもち,長年コンクリートの調査を行ってきた著者による,貴重な一冊.
目次
第1章 コンクリートの成り立ち
第2章 コンクリートの鉱物化学的観察
第3章 コンクリート骨材
第4章 骨材岩石各論
第5章 鉱物各論
第6章 セメントの水和反応
第7章 国内の既存構造物コンクリート健全度調査
第8章 コンクリートの異常水和反応
第9章 コンクリートの規格と施工指針
第10章 コンクリートの異常反応と不具合発生
第11章 コンクリート中のセメントの異常水和反応を抑制あるいは正常化する方法
第12章 正常で耐久性のあるコンクリートにするには
参考資料
各種岩石・鉱物の顕微鏡写真(カラーページ)