<ケース研究>著作物の類似性判断 - ビジュアルアート編

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<ケース研究>著作物の類似性判断 - ビジュアルアート編

  • 著者名:上野達弘/前田哲男
  • 価格 ¥3,520(本体¥3,200)
  • 勁草書房(2022/01発売)
  • ポイント 32pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326403929

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内容説明

著作権法に精通する研究者と実務家がタッグを組み、著作権侵害をめぐる紛争において最も問題となることの多い「類似性」の要件を徹底的に研究する。イラスト・美術・写真等のビジュアルアートについて、裁判所の判断傾向を丹念に分析し、著者同士の対談を通じてさらに議論を深めることで、多角的な視点からの検討を試みた一冊。

目次

はしがき

第1編 理論編

第1章 著作物の類似性[上野達弘]
 第1節 はじめに
 第2節 類似性とは
  1 類似性=「表現上の本質的な特徴を直接感得」できること(判例)
  2 「類似性」という名称について
  3 「創作的表現の共通性」が前提
 第3節 課 題
  1 アイディア/表現
  2 創作性
  3 創作性の高低と類似性判断
  4 創作的表現の共通性の判断方法
  5 類似性(=「表現上の本質的な特徴を直接感得」できること)の意味
  6 類似性判断の基準となる主体
  7 著作物の著名性/需用者の誤認混同
  8 類似性の主張立証責任
 第4節 おわりに

第2章 類似性判断の実務[前田哲男]
 第1節 類似性判断の対象
  1 請求の特定の必要性
  2 被侵害著作物の特定の方法
  3 原告が特定した箇所以外の部分に基づく反論の可否
 第2節 類似性の判断に関する法的構造
  1 事実か法的評価か
  2 主張立証責任
  3 評価の時点

第2編 ケース編

第1章 イラスト
 I 判例の概観[上野達弘]
  1 総 説
  2 裁判例
   (1) 類似性を否定した裁判例
   【ケース1─1】タウンページ・キャラクター事件
   【ケース1─2】けろけろけろっぴ事件
   【ケース1─3】うるせぇトリ事件
   【ケース1─4】コーポレーションペンギン事件
   【ケース1─5】坂井真紀イラスト事件
   【ケース1─6】マンション読本事件
   【ケース1─7】博士イラスト事件
   【ケース1─8】レターセット事件
  (2) 類似性を肯定した裁判例
   【ケース1─9】サザエさんバス事件
   【ケース1─10】たいやきくん事件
   【ケース1─11】ライダーマン事件
   【ケース1─12】無人契約機¥enむすび事件
   【ケース1─13】パンシロントリム事件
   【ケース1─14】出る順シリーズ事件
   【ケース1─15】パンダイラスト事件
   【ケース1─16】ノンタン事件
   【ケース1─17】ひこにゃん事件
   【ケース1─18】フラねこ事件
   【ケース1─19】眠り猫事件
   【ケース1─20】ふわふわ四季のたより事件
 II 対談的検討[上野達弘・前田哲男]
  ■比較する部分・範囲の広さ
  ■イラストの著名性が与える影響
  ■「原告著作物」とは?
  ■博士イラストの創作性
  ■比較すべき対象はどこなのか
  ■レターセット事件
  ■出る順シリーズ事件
  ■類似性判断は、時代と共に変わり得るのか
  ■ノンタン事件・たいやきくん事件
  ■無人契約機¥enむすび事件
  ■パンシロントリム事件
  ■眠り猫事件
  ■創作性に関する主張立証
  ■「ありふれている」「ありふれていない」ことの判断
  ■どこまでが一つの著作物か

第2章 美術・人形・ぬいぐるみ・ブックカバー
 I 判例の概観[上野達弘]
  1 総 説
  2 裁判例
   (1) 類似性を否定した裁判例
   【ケース2─1】劇団SCOT事件
   【ケース2─2】たち吉事件
   【ケース2─3】猫のぬいぐるみ事件
   【ケース2─4】巻くだけダイエット事件
   【ケース2─5】完全自殺マニュアル事件
   (2) 類似性を肯定した裁判例
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テキィ

5
これは資料としてたいへん価値があるかと。2021/12/26

Jey.P.

0
ビジュアルアートの著作権について基本となる理論と、裁判でどのような審査がされるかを解説し、実際の判例を検討する本。イラスト・造形物やブックカバー・書やタイポグラフィ・写真。判例のあとに法学者と弁護士の対談による検討があるが、妥当性が明らかな判例から、なんでこうなったのか分からないような判例もあり興味深い。裁判は実際には理論的には関係のないはずの様々な経緯や感情も織り込まれ、条文の主観的・抽象的な文言がそのためのツールになっているというのが印象的。この本は諸々の事情も含めて判決に至った経緯を考察している。2021/09/05

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