ハルキ文庫<br> 牙のある時間

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ハルキ文庫
牙のある時間

  • 著者名:佐々木譲【著者】
  • 価格 ¥921(本体¥838)
  • 角川春樹事務所(2022/01発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784894567184

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内容説明

北海道の小さな町に移住した絵描きの守谷順一と妻の久美。そこで穏遁生活をおくる、隣人で農場主の円城夫妻との出会いが、彼らを退廃と官能とを狂気の渦のなかへ引きずり込んでいった。森から聞こえてくる死滅したはずの狼の叫び、そして少女の失踪事件。いつしか順一は、円城に狼の姿を重ねあわせるようになっていった。狼をめぐる恐怖をテーマに二重視点で描く、ホラーミステリーの傑作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

SJW

172
北海道の小さな町に引越をして、創作活動に専念することにした絵描きの守谷とその妻の久美が、隣人の農場主と出会いインモラルな日常に巻き込まれて、事件に巻き込まれるホラーミステリー。佐々木さんの作品は健全な北海道警の話か戦争ものと考えていたが、この作品は異色でかなり戸惑ってしまった。少女が行方不明になり死体で発見される展開には年齢は違えど新潟女児殺害事件を思い出し辛くなってしまう。ミレーの川に浮かぶ「オフィーリア」の絵がこの小説の流れを暗示しているが、あまりにもインモラルな解釈で腹が立った。(続く)2018/05/16

がたやぴん

69
佐々木氏の警察小説を読むぞと手に取ったら違ってたw。殺人は起こるし、警官もチラッとでたし。⚫︎⚫︎⚫︎読書中の思考回路を紹介⚫︎⚫︎⚫︎第一部。なるほど、一人称?ふん、叙述かっ!刑事はまだかな♪。やけに長いプロローグだな。第二部。ん?視点違いか。多重人格?いやいや獄中からの作中作かっ!残り5ページぐらいなんだが。そうか!ドラッグで夢落ちのパターンかっ!!もう残り1ページ。えっ?安楽椅子的に最後の1行に刑事登場なん?で、で、で、出ませんけど。。。なるほど同一背表紙の見事な錯視トリック。騙された(泣)2016/07/30

キムチ

62
警察モノのフアンなら同じ感想を持つ人が多いんじゃないかな。私は×。絵描きの夫婦が北海道の小さな町へ。訳アリ移住 隠遁生活に。隣人円城夫妻と絡みは官能のスワッピングへ。幾人か 介入する一般人も今イチ非常識人間ばかり。繭にくるまった2組の男女が行きつく先は穏やかならざるのは当然。1部は守谷妻・2部は守谷のモノローグで展開。エンディング3部は真相を提示するのだが不消化感150%。地元ネタをとてつもなく膨らませたオカルトホラーだけに荒唐無稽は当然だけれど、中途半端に現代テイストを絡ませているのが私は好みじゃない2022/05/16

Richard Thornburg

38
感想:★★  訳アリで東京から北海道の小さな町へ移住してきた画家の夫婦と、そこで隠遁生活を送る隣人の夫婦が中心になって展開していくストーリー。  北海道が舞台で佐々木譲センセとくればハズレなしくらいの感覚で読み進めたのですが、結果的にはハズレ😅  ホラーミステリーとはいうものの肝心なところで焦点が合っておらず、消化不良のままで着地点も見つからぬまま終了です。  やはり道警シリーズを読んでいると、佐々木譲センセの作品だと思って期待しすぎたのかもしれませんが、私には合いませんでした。2025/11/13

まあちゃん

30
嫌いじゃない。だが作家初読み作品に選ぶには異色すぎたようなので、もっと代表作も読みたい。解説にもあるが、「藪の中」的ストーリーで、かつホラー。妻視線と夫視線の一人称で語られるが、微妙に食い違いを見せ、結局どうなのー!とハラハラと最後までひっぱられる。円城が人狼で何人も殺害してるのか、はたまた常軌を逸し記憶が途切れている夫が実はやったのか。いくつかの可能性が頭をよぎる。真相はやはり藪の中...。2015/09/02

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