新潮新書<br> 甲子園という病(新潮新書)

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新潮新書
甲子園という病(新潮新書)

  • 著者名:氏原英明【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 新潮社(2018/08発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106107795

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内容説明

甲子園はいつもドラマに事欠かないが、背後の「不都合な真実」に光が当たることは少ない。本来高校野球は「部活」であり「教育の一環」である。勝利至上主義の指導者が、絶対服従を要求して「考えない選手」を量産したり、肩や肘を壊してもエースに投げさせたりするシステムは根本的に間違っている。監督・選手に徹底取材。甲子園の魅力と魔力を知り尽くしたジャーナリストによる「甲子園改革」の提言。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

40
大きな声では言えないが、球児に様々な思惑を持って群がる大人たちの構図が気持ち悪く、年々高校野球が嫌いになってきている。本書は指導態勢の在り方がメインかな。10年、20年と監督として君臨しているところに10代の子供が3年間限定で代わる代わる入ってくるんだからその時点で関係性が強烈に規定されるように思う。指導者は権力に自覚的であってほしい。あと強行出場を美徳とする文化もそろそろ廃れてほしい。そんなのがなくても興行は成立すると信じたい。というか高校野球は興行じゃないし。著者は花田虎上に似てる。2022/12/03

たかやん

31
甲子園はまるでコロッセオの闘技場かのように神聖視され、あくまで学生スポーツだということが軽んじられる。常に一発勝負のトーナメント方式の大会があるために醸成される"勝利至上主義"の空気感。指導者は目の前の大会ごとに選手を促成栽培し、「痛いか?」ではなく「いけるか?」と1人のエースを多投させる。本書の中で元甲子園球児がこぼす「甲子園が魅力的すぎる」の一言に諸問題のすべてが集約されてるように思えて仕方がありません。2018/10/10

タルシル📖ヨムノスキー

29
今年2023年の大会から試合途中のクーリングタイムが導入された夏の高校野球。ファンが多いので大きな声では言えないけれど、なぜ原則運動禁止の炎天下にやらなくてはならないのか。そもそもなぜ甲子園球場なのか。都道府県の代表のはずなのに蓋を開けてみたら地元選手は一人もいなかったとか、一人のピッチャーに何連投もさせるとか疑問に思うことが多い高校野球。それらの疑問が全て解決したわけではないけど…。高校野球をこんな風にしてしまった責任はやはり高野連や指導者、そして我々視聴者にあるのだと思う。指導者にはライセンス制度を。2023/09/23

きみたけ

24
甲子園の魅力と魔力を知り尽くしたジャーナリストによる甲子園改革の提言。甲子園を目指す高校の監督は、勝利至上主義のために球児の将来性を犠牲にしている。また少年野球の指導に機軸がなく、怒号や罵声が飛び交う現状に危機感を感じている。さらに、スーパー1年生として取材し周囲からもてはやされた結果、本人の勘違いを助長したメディアの無責任さを追及する。 小中学生の指導環境の改善と甲子園至上主義の撤廃により、純真な球児の将来を第一に考えてほしいと願うばかりです。2020/10/24

つりほさ

23
[今年15冊目] 著者が私の知り合いのジャーナリストの為、個人的な感想は控えます。 内容は今の高校野界での問題を取り上げています。 ただ、批判ではなく、「高校野球界が良くなって欲しい」という著者のメッセージが詰まっています☆2018/08/13

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