集英社オレンジ文庫<br> 忘れじのK はじまりの生誕節

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集英社オレンジ文庫
忘れじのK はじまりの生誕節

  • ISBN:9784086804233

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内容説明

ダンピールとは人間から吸血鬼へと変わる過渡期にある人の形をした生き物。空を飛び、怪力を発揮し、人々の心の闇から生まれる不定形の黒いもや「テネブレ」を食べ、果てしなく長い命を持つ。アメリカの医学部を中退したガブリエーレは、故郷フィレンツェで知り合ったダンピール「K」と共に過ごすため、見届け人であるニポーテとなる決心をした。だが無条件にとはいかず、適性を審査するためにバチカンから陽気で太鼓腹の中年神父バシリスが派遣されてきた。折しもフィレンツェでは、強烈な突風が何度も発生しており、Kたちはそれにテネブレの気配を感じていた……。

目次

1 CAPITOLO PRIMO
2 CAPITOLO SECONDO
3 CAPITOLO TERZO
4 CAPITOLO QUARTO
5 CAPITOLO QUINTO
EPILOGO

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カナン

48
続編。お助けキャラポールのまさかの姿に笑ってしまった。連れて歩けば目立つねガビー。寿命が短い一般人と、長過ぎる非現実的存在が育てようとしている絆は、果たして何時まで千切られず有効でいられるだろう。取り敢えず今はこれが最後のナターレなんて信じてないよ。国が離れても時差があっても二人には約束が腕に残っているから問題ないよ。すべきことをする為に一度重ねた手を互いの手で離すだけ。光はある。未来は此処から作れる。だからすぐに戻るよ我が最愛の友よ。あと最後に、先にペコリーノの味を忘れてくれるな、不器用なイプシロンよ。2022/01/09

よっち

41
故郷フィレンツェで知り合ったダンピール「K」と共に過ごすため、見届け人ニポーテとなる決心をしたガブリエーレ。その適性審査のためにバチカンから神父が派遣される第二弾。ガブリエーレを見極めるためにやってきた陽気な太鼓腹の中年男の神父・バシリス。フィレンツェでたびたび発生する強烈な突風に感じるテネブレの気配。相手を思う気持ちがうまく噛み合わない二人の育まれていく絆を感じる展開でしたけど、今回の件を通じてようやくガブリエーレの進むべき道も見えてきましたかね。描かれるそれぞれの関係もなかなか興味深くて、続巻に期待。2022/01/07

きょん

16
ニポーテ候補ガビーの審査にバチカンから神父がやってくる。このバシリス神父が中々曲者だけど、ラストの彼のパートナーとの会話を読むと彼もまたダンピールの存在を大事に思う一人であることが分かってほろっと来た。次はガビーの医学部復帰までのお話かな?2021/12/27

punto

9
早くもかなりのお気に入りになってきたこのシリーズ。二巻目も非常に良かったです。きりがいいけどここで終わりとか言わないよね?コロナ前の最後の夏に仕事で行ったフィレンツェ。2年海外に行けないだけで辛いというのに、百年単位で故郷に帰れない辛さは想像を絶する。早くKが救われるところが見たいけどシリーズは続けてほしいので、悩ましいところですね。2022/04/11

tora

8
まあ色々面白かったのですが、最後のほうになって、「愛されマシュマロボディ」おじさんに全部持っていかれた気がします。愛されマシュマロボディおじさん、また出てきてほしいな…2022/06/06

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