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内容説明
資本主義は自由と民主主義を守り、人々の生活をもっとも豊かにできるシステムである。だがそれは、さまざまな問題がつきまとうシステムでもある。物価と雇用の安定、資源配分の効率性、市場の失敗、所得と富の格差、バブルの発生と崩壊、景気変動や世界金融恐慌への対応、国家財政のあり方等々。本書では、これら諸問題について、歴史を検証し、問題の本質を捉え、資本主義経済の未来を展望する。(発行:夕日書房 発売:光文社)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
石油監査人
20
著者は、日本銀行の前の副総裁。強力な金融緩和によって緩やかなインフレを目指すリフレ派の代表的な論客として知られています。この本では、世界恐慌や日本のバブル崩壊、リーマンショックなど経済変動の歴史を振り返りながら、資本主義が持つ課題とその対処方法を幅広く考察しています。485頁の分厚い内容ですが、データや文献に基づいて丁寧に説明しているので、基本的な知識があれば、一般の人でも理解し易いと思います。中央銀行によるマネーストックの安定的な増加が、経済の発展において決定的に重要であるという主張が印象に残りました。2024/02/06
Ohe Hiroyuki
3
日銀副総裁を務めた学者による金融政策概説である。▼読み手は経済学を専攻していない人々を対象としており、本は分厚い(670ページ)だが、読みやすい本である。ただ、巻末に膨大な参考文献が掲げられているように、内容は本格的である。▼本書は金融政策史ともいうべき本であり、歴史とともにどのように金融政策が展開されてきたかが述べられている(一部格差是正の社会福祉の議論もある)。本書を読み通して著者のマネーストックに対する議論の筋を理解することができる。▼著者も説いているが、政策論については姉妹本がある。2023/05/14
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