内容説明
1995年、イタリア・ミラノで銃声が響き渡る。殺害されたのは、高級ブランドGUCCI創業者の三代目社長。捜査の過程で事件の黒幕とされたのは社長の元妻だった――。犯行の動機とは何か? 経営者を失った巨大企業グッチはどうなるのか? 華麗なるグッチ家の裏側に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
111
高級ブランドになぞ興味はないと言いたいところだが、綺麗なものが好きなので時に僅かしかないお金を使ってしまう。あのグッチ。元は麦わら帽子を作っていたおじさんが、高級バッグを作り出し財を成す。ところが息子達を互いに競わせて育てた為、子供と孫はやがて潰し合う。強いもの同士の戦い。血湧き肉踊る。私がバッグを買ったあの頃!スーツを買ったあの頃!実はこんなことが起きていたのか。ファッションというのは虚構か。こんな虚しいものにお金を使ったのか。と、思った頃登場するトム・フォード。最初からカリスマである。面白い。下巻へ。2022/12/25
るるぴん
10
1990年までのGUCCI内幕。グッチ創業者一族の事件簿は経営の教科書、他山の石。事実に基づくストーリーなのになぜこんなに面白い?強く激しいカリスマ家長、儲けの為に大量安売り生産に走ろうとした息子(パオロ)、野心的な嫁(パトリツィア)に獲りいられる息子(マウリツィオ)などが主な役者。ある企業規模を超えると家族経営では意見が合わなかった時に崩壊する経営の難しさ。巻頭に一族図があるのと、映画化で人物の容貌が見られるのでイメージが湧きやすい。投資銀行家の一覧も欲しかった。表には出てこないブランドビジネスの裏側。2023/02/06
ふわふわぷりん
8
速攻で下巻へ!!2023/03/11
Satoshi
8
感想は下巻で2022/11/05
Shori
7
映画観る前に。百戦錬磨の投資銀行家をパートナーに惹きこんだマウリツィオ、本当にカリスマ性はあったんだろうと思わせられる。功労者の親族たちや古参幹部を切り捨ててでも。グッチ=自分でないとできない。裏返すと誰も対等に口出しはできず、杜撰な経営を改善する機会もないまま…2023/01/24