内容説明
「暇」とは何か。人間はいつから「退屈」しているのだろうか。答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、知の樹海で思索する喜びを発見するだろう――現代の消費社会において気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘したベストセラー、あとがきを加えて待望の文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
192
最近頭の中が哲学になっていたので、哲学の面白さを感じながら読めました。諸外国と日本のものの考え方、受け止め方の違い、世界の中で日本人の良さを伸ばしていく教育のあり方、いろいろ関連して考える機会になりました。2023/01/19
ベイマックス
154
哲学書のわりには読みやすくなっ◎ていた。ただ、結局結論に至るところで理解が弱くなった。時間があれば、読みたい本は溜まっている。それでも、なんだか退屈だなと思う時はあるよ。だから?暇でも退屈でもいいじゃない。2022/07/18
KAZOO
140
題名と内容の割にはかなり読まれている本だということで、手に取ってみました。現代人(すべての人ではないと思っていますが)が暇を持て余していて、退屈さを感じているということでのその歴史的な考え方や社会的な意義を説明されています。注も懇切丁寧に書かれているのでこの種の本としては楽しめました。2024/03/31
ふたし
140
良い本だった。「こんなことしていていいのか」と思うことは度々あるが、「それでいいのだ」と肯定してもらえた。自分も子どもたちを肯定してやらなければ。2023/01/18
はっせー
132
読書友達からのおすすめの本。上半期ベスト1といっておすすめしていたので正直ハードルは高かった。だがそのハードルを軽々超えてくるような作品であった!現代人にとって暇と退屈は避けては通れない話であろう。なぜならいまの世の中コロナ禍ということもあって色々と抑圧がかかっている。そんな中で気晴らしをしている。気晴らしとは何かこれをやると幸せになるんではないかと自分自身に錯覚させる行為。この話を聞いていま若者にゴルフが流行っていることやチェキが流行っていることなどと紐付けられる。倫理学と名を打ってあるが読みやすかった2022/07/04