新潮クレスト・ブックス<br> 緑の天幕

個数:1
紙書籍版価格 ¥4,180
  • Kinoppy
  • Reader

新潮クレスト・ブックス
緑の天幕

  • ISBN:9784105901776

ファイル: /

内容説明

いつも文学だけが拠りどころだった――。スターリンが死んだ一九五〇年代初めに出会い、ソ連崩壊までの激動の時代を駆け抜けた三人の幼なじみを描く群像劇。近年ではノーベル文学賞候補にも目される女性作家が、名もなき人々の成長のドラマを描き、強大なシステムに飲み込まれることに抗する精神を謳いあげた新たな代表作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

65
2人のヨシフの死に挟まれた時間、70年。緑の天幕に向かって続く長い行列は其々『小さき人々』の営み・・文学・音楽を愛する天国の様な「其処」はやがてそれぞれが心を砕かれて行く時間へ変わって行った。700頁の大河小説は時系列に語られるのではなく、幼な馴染みの少年三人を軸にし、3人の少女を配し、網の目の様に繋がって行く。ロシアの大地で繰り広げられた万華鏡の世界ににも似て。個人的にミーハに重きを置かれたように感じたが。イリヤ・オーリヤの詩的魂の気高さ、音楽家としてのサーニャの才能との共鳴がいい。分厚さが嬉しくなる、2022/03/31

pohcho

62
独裁者スターリンの死に始まり、詩人ブロッキーの死に終わる大河小説。詩や小説、音楽を愛する少年3人組は文学のシェンゲリ先生に出会い輝くような学生時代を送り、その後生涯に渡って友情を育んでいく。ソ連が崩壊へと向かう激動の時代を背景に、3人に縁のある様々な人々の人生が万華鏡のように描かれるが、こんな過酷な社会状況の下でも、人は食べて飲んで語らい、誰かを愛し愛されて生きていくんだなと(田舎の村で蒸し風呂に入る老女たちの何気ない姿が印象的)悲劇的な出来事も起こるが、混沌としてどこか大らかで、人間らしさに溢れた物語。2022/01/20

ヘラジカ

58
ウリツカヤで唯一読んだことがある『ソーネチカ』と比較すると、なんと5倍ものページ数である。今年読んだ本のなかでも『リーマン・トリロジー』に次ぐ長さ。しかし、素晴らしく豊かな物語性に時間が飛ぶように過ぎる読書だった。感想をじっくり考える余裕がないので取り敢えず簡単に書いておく。時間が出来たら書き直す予定。2021/12/25

星落秋風五丈原

55
キエフがソ連の一部として出てきて時節柄はっとする。スターリンの死から始まる群像劇。ソ連&ロシアって昔からトップが倒れるとぐずぐずだ。「クリミアをウクライナにくれてやった」と出てくる。「文学っていうのは、人間が生き延び、時代と和解するのを助けてくれる唯一のものなんです」時系列乱れまくりの大河ドラマです。解説ではオーリャ推しだったみたいですがいや6人それぞれキャラ立ってます。2022/03/28

aika

49
「文学っていうのは、人間が生き延び、時代と和解するのを助けてくれる唯一のものなんです」シェンゲリ先生のロシア文学の授業が、ソ連を生きる教え子イリヤ、ミーハ、サーニャたちに「考える」事を根付かせ、彼らの人生が動く過程に魅了されました。やがて迫害され亡命した者も、ラーゲリで心を病んだ者も、ひとりひとりの確かにそこにいた人間が、人間らしさを懸けて必死に笑い泣いて、誰かを愛し、間違えながらも必死にそれぞれの人生を生きたこと。その傍らには文学や音楽があって、生きることが支えられたことに、深い感動で心が満たされます。2022/01/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19072040

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。