集英社クリエイティブ<br> いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている

個数:1
紙書籍版価格
¥1,980
  • 電子書籍
  • Reader

集英社クリエイティブ
いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている

  • ISBN:9784420310925

ファイル: /

内容説明

なぜ日本の政治家は、ペーパーを読み上げるだけで、表層的な政策論しか語れないのか。誰もが「いのち」の危機に瀕している今こそ、態度や存在から湧き出る「コトバ」によって人々に平穏をもたらすリーダーが、「いのちの政治」の実践が、必要なのではないか。聖武天皇、空海、ガンディー、教皇フランシスコ、大平正芳――5人の足跡を追い、残した「コトバ」を読み解く。さらに芸術家、文学者、現代の政治家たちとの比較や分析を行いながら、縦横無尽に語り尽くす徹底対談。

目次

序章 二〇二〇年春、危機の時代を迎えて
1 聖武天皇は疫病と天災にどう向き合ったのか
2 空海の世界観が教える「参与する」ことの大切さ
3 隣人と分かち合う。ともに飢え、ともに祈る。ガンディーの姿が伝えたこと
4 教皇フランシスコは宗教の壁を超え、声を上げられない人々の「器」になる
5 大平正芳の思想にみる 今の政治が失ったものとは?
終章 二〇二一年秋、「コトバ」を失った時代に

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

74
五人の政治的・宗教的なリーダーを通して「いま」の政治を考察する。ガンディーについては子ども用の伝記程度の知識しか持っていなかったため、絵に描いたような放蕩息子だったことに驚いた。痛い目に遭わなければ人間は変われない。また、大平正芳氏がキリスト者であることも初めて知った。信仰を持っている人が立派だとまで言う気はないが、自分の中にしっかりとした柱を持っていたほうが人間的に立って歩きやすいだろうし、ほかの人たちの支えになれる。これからのリーダーに求められるものは共感する力とやさしさなのではないだろうか。2022/02/20

秋 眉雄

15
中島岳志・若松英輔の二人による命とコトバに関する対談。『おっしゃる通りです』の応酬が続く一冊ですが、それが何とも良い感じに響きました。信用できる二人に反対意見は必要無し。語られる人物たちそれぞれに興味を引かれましたが、中でもやっぱり大平正芳でしょう。その著作まで追ってみたくなりました。今の日本のリーダーも保守でキリスト教徒。期待したいけども…どうでしょうか。2024/10/15

kakoboo

15
内村鑑三氏の代表的日本人のように、時代の変化点にて活躍した過去のリーダーのコトバから私ちはこれからどこに向かっていくのかを対談形式で著したもの。若松氏の他の作品でもよく見る人物が多く紹介されており安定感すら感じます。テーマは「いのち」と「弱さ」。普段意識していない物事への向き合い方を鋭利に分析しており気づきが多いです。何度かトライして一旦最後まで読み終えましたが、これからもお世話になる本になりそうです。一方で大平氏の章では理想論的な調が強く、たらればに期待している文章には違和感が残ったのは些か残念です。2024/05/19

ceskepivo

12
人類の歴史は、コトバを持つリーダーを生み出した。中でも、大平正芳に注目。内政や外交の問題を同心円ではなく、中心が2つある楕円形を描いて解決しようとする。ソ連について「永遠の隣人として付き合っていくしかない」と考える。これは、現在の中国にも当てはまる。また、「生きた」言葉で、経済から文化中心の時代に、真に生きがいが追求される社会にしなければならないと訴える。任期途中ではなく亡くなられたことは、日本にとって大きな損失であった。2024/06/17

入道雲

10
5人のリーダーを取り上げ、リーダーとは何かを問うている。共通するのは、自らの体験から何か軸となる考え方を持ち、それを常に磨きながら、自らの道を考えていた事だろうか。今の日本の政治家は表面的な事ばかりで軸となるものを持っていないように見える人ばかり。振り返ってコトバにし、真因を考えてコトバにし、行動にフィードバック出来るようにコトバにして伝えることが大切であるだろう。2023/05/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18691365
  • ご注意事項

最近チェックした商品