古典とケーキ - 甘い再読 愉悦の読書案内

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古典とケーキ - 甘い再読 愉悦の読書案内

  • 著者名:梶村啓二
  • 価格 ¥2,112(本体¥1,920)
  • 平凡社(2021/12発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582838909

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内容説明

『文鳥』といちごジャム、『マクベス』とショートブレッド……。古今東西12の古典をそれぞれに最適なお菓子をレシピとともに紹介。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

彩菜

39
古典案内…と言っても深く広い古典の森を著者と散歩するような楽しい本です笑。マクベス、エセー、更級日記…あらすじの小道を、気付いたものや感じた事、彼の案内付きで辿り、程よく疲れた終わりにはその時にぴったりのお手製お菓子が待っています。例えばマクベスにはショートブレッド。分厚く丈夫そうでいて脆い…シェークスピアの人物のようでしょう? 思えば読書とお菓子作りは似ています。共に楽譜を読んで音にするような再創造行為で、何時でも自分だけの響きや味になるのが面白い。さて彼のお菓子の味は貴方が想うお菓子の味と同じでした?2022/09/26

真琴

12
夏目漱石『文鳥』といちごジャム、菅原孝標女『更級日記』とゆで小豆など・・・古今東西の古典文学の読みどころと、その作品に合うスイーツを組み合わせの紹介。ジョージ・オーウェル『一九八四』の章を読み、この作品と著者に対する考え方がちょっと変わった。 ★★★★☆2022/01/21

kuukazoo

11
古典文学に出てくるお菓子とか作家が好んだお菓子とかの話ではなく、おっさん(著者)が東西の古典を読み解き、疲れた頭を手作りスイーツで癒すという構成だった。漱石の『文鳥』の後には苺ジャム、近松の『心中天網島』の後にはブランデーケーキ、チェーホフの後にはカシスマフィンという感じの取り合わせで12篇。おっさんの熱い読みにお付き合いするのは楽しいけど意外と疲れるもので、終わりにくるケーキの時間が待ち遠しくなってしまった。長く生き残ってきた古典文学に比べ人の命の短いことを思うと読んでおきたい感が強まる。良き本。2022/07/29

ganesha

7
夏目漱石の文鳥やシェイクスピアのマクベス、チェーホフや世阿弥など、古今東西の古典の魅力と、それに合う手製スイーツを紹介した一冊。ザクレブの市庁舎近くでのケーキとの出会いとカシスマフィンの「薄黄色の生地のなかに反転した宇宙のような美しい藍紫色が散らばって…木漏れ日揺れる森の果実であることを思い出させる。分裂した複雑な味」、オデュッセイアと更科日記の章が印象的だった。エセーをいつか読んでみたいと思いつつ読了。2023/08/12

Moeko Matsuda

7
これはなかなか良い一冊でしたよ!料理本のコーナーにあるのは、いささか間違いだとは思いますが(これは明らかに読書論とかブックガイドとかの棚に置くべきです)非常におもしろかった。一体どれだけ本を読んだらこんな本が作れるのか。非常に知的で、ユーモアに溢れいて、分量的にも読み応えがあり、かなりおすすめできる一冊です。とりあえず、もう一度夏目漱石の『文鳥』を読み直したいのと、『オデュッセイア』『1984』『ソラリス』『エセー』をすぐにでも読みたいです。本当に、おすすめです!(レシピ集としては期待しちゃダメです!)2022/12/21

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