内容説明
新型コロナ対策をめぐる政治と専門家の関係が注目されている。専門知はいかなる思考と根拠のもとで政治に助言するのか? コロナ専門家会議をはじめ日本学術会議問題を契機に、占領期から現在までの特徴的な6ジャンルで考える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ア
6
行政学者による、政治と専門知の関係を問う本。勉強になった。 「政権が規制緩和といえば、積極的に進めようとする専門知があらわれる。それによって一層の困窮に堕ちる人間など皆無のようであり、想定すらされない。…あれほどの過酷事故でありながら「ほとぼりが冷めた」とでも考えるのか、原発の再稼働、老朽原発の運転延長、SMR(小型モジュール)の開発だ、となる。ここには「誰のための学問・研究か」は、ほとんど意識されていないといわねばならない。」(あとがきより)2025/02/09
awe
3
前作『新自由主義にゆがむ公共政策』に比べ読み応えがなくがっかりだった。総論としては、現在の官邸主導の中、未だかつてないほど政治と専門知の協働関係が目立つようになっているが、そうした状況は政治が都合良く専門知を利用することに繋がりかねない。だからこそ、専門知は政治との適切な距離を保ち、自律的に助言を行うべきだという、よく聞く主張であり、その通りですねとしか言いようがない。とはいえ、各論においては興味深い点が多くあったのでいくつか記録しておく。まず1章では敗戦後にいかに日本の官僚制がしぶとく生き残っていったの2022/01/23
takao
1
ふむ2025/07/01
Go Extreme
1
学術会議任命拒否問題と専門知: 権力による専門知の統制 人文・社会科学系分野の再編指示 政治・行政と専門知の根源的問題 政権・官僚機構と専門知 囲い込まれる専門知―第二臨調・国鉄解体・自民一党優位の政治戦略 原子力ムラ―規制の虜になったのはだれか 新型コロナウイルス感染症対策―専門知は政治と対峙しているか 介護保険制度に同調した専門知―理論的考察の底の浅さ 政治と専門知の責任をいかに確率するか 司法制度改革と専門知―「国民に開かれた司法」の顛末 政治と専門知の責任をいかに確立するか2022/01/20
Shinjuro Ogino
1
政治、行政と専門家(知)との関係を論じているが、専門知の範囲がやや散漫。戦前は法制官僚の専門知が圧倒的。戦後からエコノミスト官僚の専門知が成果を上げる。その他河川、道路等の建設官僚の専門知が特定分野で成果を上げてきた。第2臨調による国鉄民営化は、新自由主義的理論から外部専門家が主導して成果を上げた稀有の例。タイトルを見て私が疑問と関心を持つのは、現在の専門家に、事態を正しく評価し、対策を立案できる専門知があるかということだ。原発、コロナ何れもそれが基本的問題。「権力にゆがむ」のは当然。終章の提言は抽象的。2022/01/16
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