かぼちゃの馬車事件 スルガ銀行シェアハウス詐欺の舞台裏

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かぼちゃの馬車事件 スルガ銀行シェアハウス詐欺の舞台裏

  • ISBN:9784434294266

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内容説明

「少しでも将来の足しになれば……」
軽い気持ちで友人の誘いに乗った
「かぼちゃの馬車」は、地獄の一丁目行きだった――。
2億円の借金を背負わされた一被害者の、2年に渡る苦しみと闘いの日々を描くドキュメント!

2018年、スルガ銀行による巨額の不正融資事件が発覚。
時の金融庁長官に「地方銀行の雄」とまで評価されたスルガ銀行だったが、
シェアハウス不正融資事件の元凶として巨大な壁となり、
被害者たちには長く苦しい闘いの日々が待っていた。

被害者の一人である著者は、離婚、自殺まで考えるほど追い詰められながらも、
徐々に同志を増やし、被害者同盟を結成。社会派弁護士らとの出会いにより、
一人では到底勝ち目のない闘いをチーム戦で挑み、
ついに累積1570億円の債権放棄を勝ち取ったのだ。

被害者だからこそ知り得た詐欺事件の裏側を、実体験をもとに克明に描き出した本書は、
誰の身にも迫りうる詐欺被害への注意を喚起する、必読の一冊である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キク

62
僕は投資用マンションを2室所有しているので、かぼちゃの馬車の報道は追いかけていた。この事件が銀行側の詐欺か、投資家の自己責任かは意見が分かれるけど、両方なんだと思う。銀行側は明確に素人を喰い物にしようとしていたし、まだ工事も始まってない案件に2億円のフルローンを組んだ著者もどうかと思う。この事件では著者達が440億の借金全額帳消しを勝ち取ったし、それは良かったと思う。でも著者がその後会社を辞め、不正融資問題を支援する組織を立ち上げて専属で活動しているのは「そういうとこじゃないのか?」と思わないでもない。2023/01/31

mazda

21
銀行、不動産がグルになって出資者をだますという、前代未聞の不祥事として記憶に新しいです。被害者代表である著者は、自らの家族とも離れ離れになってしまうくらい追い詰められますが、融資した側には罪悪感のかけらもありません。改めて思ったのは、中古マンションの投資なら最悪売り切れば多少の借金で済むけど、建物がない状態から融資を使うのは、あまりにも危険だということです。あまりにも市場価格からかけ離れた建築費、甘い言葉でひきつけるサブリース、人口減少社会の中で、投資対象として建物を持つことの意味を考えさせられました。2022/04/15

スウィーニー校長

7
★★★★☆表紙が駄本っぽさを醸し出しているが、とても読み応えがあった。不動産業界は悪魔だらけと聞くが、被害者たちが諦めなかったお陰で業界の大規模な不正が世に知られる事になったのはありがたい。不動産投資に少し興味はあるのだが、トラップだらけに思えて恐ろしい。手を出さないのが正解と思うし、仮に手を出すとしても無借金で諦めのつく範囲の金額でだな。サラリーマンが億単位の借金して不動産投資とはリスクでかすぎる…2024/01/11

ma-san

7
かぼちゃの馬車という不動産商品にまつわる投資詐欺にあった被害者団体の代表が書いた本。日本の金融史上初の、銀行相手に裁判で勝利をあげるまでの過程を書いた一冊。著者も当初被害者の一人だったわけだが、負債を抱え、追い詰められての団体の立ち上げや運営を通じてその才覚が目覚めていく様子が面白い。内容の真偽については当事者ということもあり、ある程度距離を取って判断すべきと思うが本件についてのスルガ銀行の第三者委員会の報告書の内容を聞く限り、詐欺自体はさもありなん、というところ。スルガじゃない銀行側の意見も見てみたい。2023/07/01

アキ

5
著者が被害者であり、本件を客観的に分析するにはバイアスがかかったものとして受け取る必要がある。 当然騙した側が悪い訳だが、にしても被害者達は投資を決断するにあたって十分な調査と損失が出るかもしれないという覚悟、その際のバックアッププランをどの程度検討していたのか? SSの罪を追求していくエネルギーはとても凄いのだが、その何割かでも投資前に費やすことはできなかったのか。 人生を豊かにしたい思いで、半信半疑ながらも投資を決断した著者。今回の経験と被害者同士の絆が人生の豊かさの一端を担っているか?不幸のままか?2024/03/06

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