内容説明
「少しでも将来の足しになれば……」
軽い気持ちで友人の誘いに乗った
「かぼちゃの馬車」は、地獄の一丁目行きだった――。
2億円の借金を背負わされた一被害者の、2年に渡る苦しみと闘いの日々を描くドキュメント!
2018年、スルガ銀行による巨額の不正融資事件が発覚。
時の金融庁長官に「地方銀行の雄」とまで評価されたスルガ銀行だったが、
シェアハウス不正融資事件の元凶として巨大な壁となり、
被害者たちには長く苦しい闘いの日々が待っていた。
被害者の一人である著者は、離婚、自殺まで考えるほど追い詰められながらも、
徐々に同志を増やし、被害者同盟を結成。社会派弁護士らとの出会いにより、
一人では到底勝ち目のない闘いをチーム戦で挑み、
ついに累積1570億円の債権放棄を勝ち取ったのだ。
被害者だからこそ知り得た詐欺事件の裏側を、実体験をもとに克明に描き出した本書は、
誰の身にも迫りうる詐欺被害への注意を喚起する、必読の一冊である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
65
僕は投資用マンションを2室所有しているので、かぼちゃの馬車の報道は追いかけていた。この事件が銀行側の詐欺か、投資家の自己責任かは意見が分かれるけど、両方なんだと思う。銀行側は明確に素人を喰い物にしようとしていたし、まだ工事も始まってない案件に2億円のフルローンを組んだ著者もどうかと思う。この事件では著者達が440億の借金全額帳消しを勝ち取ったし、それは良かったと思う。でも著者がその後会社を辞め、不正融資問題を支援する組織を立ち上げて専属で活動しているのは「そういうとこじゃないのか?」と思わないでもない。2023/01/31
ゲオルギオ・ハーン
26
表題の事件を被害者の視点からまとめた一冊。著者は被害者救済組織の創設者であるため、組織の成立から調停に至るまで組織をまとめ上げる難しさ、苦しさが書いてある。300人のメンバーをまとめ上げたというだけで著者の統率力の高さが分かるが、そもそも普通のおじさんであり、この事件で絶望を味わい覚醒したような印象さえある。スルガ銀行は被害者たちを舐めきっており、個別対応で巻き上げるだけ金を巻き上げて破産させる魂胆が透けて見えて読んでいて憤りを感じた。2025/02/07
mazda
22
銀行、不動産がグルになって出資者をだますという、前代未聞の不祥事として記憶に新しいです。被害者代表である著者は、自らの家族とも離れ離れになってしまうくらい追い詰められますが、融資した側には罪悪感のかけらもありません。改めて思ったのは、中古マンションの投資なら最悪売り切れば多少の借金で済むけど、建物がない状態から融資を使うのは、あまりにも危険だということです。あまりにも市場価格からかけ離れた建築費、甘い言葉でひきつけるサブリース、人口減少社会の中で、投資対象として建物を持つことの意味を考えさせられました。2022/04/15
スプリント
12
人も財産も自分の手柄を立てる要素として考えない銀行員と不動産会社の性質に嫌悪をいただきます。2025/01/14
スウィーニー校長
9
★★★★☆表紙が駄本っぽさを醸し出しているが、とても読み応えがあった。不動産業界は悪魔だらけと聞くが、被害者たちが諦めなかったお陰で業界の大規模な不正が世に知られる事になったのはありがたい。不動産投資に少し興味はあるのだが、トラップだらけに思えて恐ろしい。手を出さないのが正解と思うし、仮に手を出すとしても無借金で諦めのつく範囲の金額でだな。サラリーマンが億単位の借金して不動産投資とはリスクでかすぎる…2024/01/11
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