講談社文庫<br> 猫のエルは

個数:1
紙書籍版価格
¥770
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文庫
猫のエルは

  • ISBN:9784065262481

ファイル: /

内容説明

数多くの猫たちと共に暮らし、作家の眼と深い愛情とで彼らを見つめ続けてきた町田康さんだからこそ書けた、五つの猫の物語。作中の愛すべきユニークな猫たちをヒグチユウコさんがイラストに描き起こした、猫を愛するすべての人に贈る珠玉の作品集。猫の眼で、世界はこんなふうに見えています。〈収録作品〉諧和会議/猫とねずみのともぐらし/ココア/猫のエルは/とりあえずこのままいこう(全5編)


数多くの猫たちと共に暮らし、作家の眼と深い愛情とで彼らを見つめ続けてきた町田康さんだからこそ書けた、五つの猫の物語。
作中の愛すべきユニークな猫たちをヒグチユウコさんがイラストに描き起こした、猫を愛するすべての人に贈る珠玉の作品集。
猫の眼で、世界はこんなふうに見えています。

〈収録作品〉
諧和会議
猫とねずみのともぐらし
ココア
猫のエルは
とりあえずこのままいこう
(全5編)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

233
ねこねこファンタジー童話風短篇4話+ポエム風表題作1話。「町田康×ねこねこエッセイ」を全て読み終えて。町田猫ロスを埋めるべく手にしたの。町田さん家に黒ねこのエルが居たよなぁ。その仔の事を書いたのかなぁ? なんて思いながら。そしたら表題作はエルのことだった。その話は『猫のあしあと』に詳しく(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́ ᴗ ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝)。表題作以外は町田さんらしい冗句でぼかしていますが、総じてネコを取り巻く環境を鋭く抉っていたりしてね。身につまされる感じもします。ヒグチユウコさんの挿絵がユーモラスで良い味。2023/03/31

chanvesa

34
「ココア」が切ない。ネコは大半があんまり幸せな生涯を送れない。そういうことを強く思わせる一篇。「猫のエルは」は生きていることの奇跡を痛感させる。ヒグチユウコさんの丸々したネコの絵は実に可愛らしい。住処の向かいに野良ネコの親子が二家族すみついていて、警戒されてお近づきにはなれないけど、今日は元気かなとかいるかなと、通勤前にちらっと遠くから見る。もうそれで十分かなと最近思う。2022/02/14

桜もち 太郎

20
猫をこよなく愛する町田康らしい作品だった。こよなく愛するというより慈悲の心があるからかけた作品かもしれない。物語はほとんどファンタジーぽいもので、大人の絵本という感じかな。作者自身、保護猫のボランティアをしているらしく、それを題材にした作品が多かった。そんな境遇の猫達の悲しさ切なさがヒシヒシと伝わってきた。猫の不思議な世界を堪能することができた。2022/03/06

mihya

19
ヒグチユウコさんの表紙を見て購入。挿絵もヒグチユウコさん。猫愛に溢れた内容とちょっと不思議な世界と合っていた。膝の上に猫を乗せて(乗っかられて)読んだ。「とりあえずこのままいこう」、さきの春に虹の橋を渡った猫を思い出した。あの子は帰って来て私の傍にいるのだろうか。2022/01/16

えつ

15
単行本発売時に読んでいて、今回4年半ぶりくらいに文庫で再読。文庫も発売時に購入していたのに、1年以上積んでしまった…!やっぱりヒグチユウコさんのイラストが素敵だし、町田康さんの物語の世界観とマッチしている気がする。お伽話みたいな雰囲気を纏ってる感じも良い。町田さんの猫愛に溢れた作品。猫(ときどきその他の動物)目線の世界。どんなに憎くても、結局、最終的に猫は可愛い。そう、猫は可愛いの。結局、可愛いから何でも許せる。いるだけで儲けもの。2023/03/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18961543
  • ご注意事項