内容説明
近い将来、人類は老いることから
解放されるかもしれない――
歳になっても、30代の頃と変わらない容貌と肉体を維持できたら――そんな夢のような話が近い将来、実現するかもしれない。東京大学医科学研究所などの研究チームは2021年1月、マウス実験から「老い」の原因となる「老化細胞」を除去する薬として「GLS―1阻害薬」を見出した。この薬には老化した人間の肉体も若返させる可能性があるというのだ。研究チームの東大教授が、老化のメカニズムと「アンチエイジング治療薬」の可能性を解説する。
【著者プロフィール】
中西 真
なかにし・まこと●1985年、名古屋市立大学医学部医学科卒業。大学時代はサッカー部に所属しキーパーとして活躍。89年、同大学院医学研究科博士課程修了。同医学研究科基礎医科学講座細胞生物学分野教授などを経て、2016年4月より現職である東京大学医科学研究所癌防御シグナル分野教授に就任。21年1月15日、研究グループとして「老化細胞だけを死滅させる薬剤を老齢のマウスに投与し、加齢に伴う体の衰えや生活習慣病などを改善することに成功した」と米科学誌『サイエンス』に発表。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミライ
36
東京大学教授の中西真さんが「老いの仕組み」を解説した一冊。NMNや5-ALAなど、アンチエイジング効果のある物質が多くでてきているが、本書では「老い」の原因となる「老化細胞」を除去する薬である「GLS―1阻害薬」について解説される。人の最大寿命は(いまのところ)120歳であり、120歳生きるとしてどれだけの期間健康に生きれるかという、健康寿命を延ばす目的で薬は開発されているという。薬の説明以外にも、人が老化するメカニズムなどが詳しく紹介されており、とても勉強になった。2022/01/15
ぴよこ
24
とても、わかりやすい文章だった。早く、老化なんとかなったらいいのになぁ。 2022/01/26
梨子
1
読んでよかった度:★★★★☆ 120歳まで健康でいられるかもしれないという夢のある話。 けど、老化しないのに寿命があるって不思議。突然死ぬの?? 寿命ぎりぎりまで元気だと、死を受け入れにくいような気もするなぁ。 不安や疑問はあるものの、やっぱり期待しちゃうな。2022/02/22
Ryu
1
不老不死はなんだか嫌だが、 120歳まで30歳のまま生きれるのって明るい! だって、死ぬより怖いのは生きてるのに死んだほうがマシって思う日々。もしも120歳まで健康体であれば 確かに今を大切に生きれる!科学に感謝2022/01/25