講談社選書メチエ<br> 極限の思想 ドゥルーズ 内在性の形而上学

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講談社選書メチエ
極限の思想 ドゥルーズ 内在性の形而上学

  • ISBN:9784065250570

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内容説明

大澤真幸・熊野純彦両氏の責任編集による新たな叢書、刊行開始!「自らの思考を極限までつき詰めた思想家」たちの、思想の根源に迫る決定版。21世紀のいま、この困難な時代を乗り越えるには、まさにこれらの極限にまで到達した思想こそ、参照に値するだろう。
ドゥルーズは20世紀を代表する哲学者だ。難解にもかかわらず、人の心を魅了する力がある。「ドゥルーズは哲学史の空間を高速で飛び回る青白い鬼火だ」と著者は言う。その魅力とは、どのようなものなのか。
たとえば「存在の一義性」という場合、その概念の祖であるドゥンス・スコトゥスの理解をふまえながら、スピノザ、ニーチェと、普通の読みではつながらない流れに系譜を通じさせてドゥルーズ的な配置をつくりあげる。そこにドゥルーズの哲学の創造がある。それを、とくと観賞しよう。
『差異と反復』『意味の論理学』『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』などなど多彩な著作群に鳴り響いている通奏低音を感じ取るために、その「鑑賞の手引き」たらんとする力作!

【目次】
第一章 ドゥルーズという烽火
第二章 存在の一義性という革命
第三章 前哨としての内存在
第四章 ドゥルーズと狂気
第五章 表面という魔物
第六章 特異性と個体性の相克
第七章 無人島と可能世界

目次

【目次】
第一章 ドゥルーズという烽火
第二章 存在の一義性という革命
第三章 前哨としての内存在
第四章 ドゥルーズと狂気
第五章 表面という魔物
第六章 特異性と個体性の相克
第七章 無人島と可能世界

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

らむだ

2
Nd.2022/11/18

ZANGiBØY

1
某ネット読書会での課題本。近世〜中世哲学を得手とする著者が、〈此性〉を足掛かりに、ドゥルーズの思想を自らの領域に引き付けて読み解かんとする代物だ。ドゥルーズの初学者──僕含めた読書会メンバー──が、著者の色彩が強く反映されたタイプの作品である本書を選んだのは適切だったか疑問が残るものの、一種の個性的な入門書としてはとても楽しめた。著者なりのユーモアが随所に散りばめられた書きぶりにもクスッときた。本書内で指摘された東洋哲学とドゥルーズの連関性についても気になる(その議論は檜垣立哉の著作を当たるべきか)。2022/11/03

 

0
中世哲学を専門とする著者がドゥルーズ を読むという中々変わり種だが案外面白い。特に「存在の一義性」「此性」などをドゥンス・スコトゥスなんかを使って読み解いている。それ故に(?)大部分の論点が初期の二作『差異と反復』『意味の論理学』に当てられている。ただ、独特な文体というか語り口、スピノザなどの「内在性」は言うなればセカイ系, 「此性は一期一会」とか言っているのが印象に強く残るw2024/01/24

クラウド

0
厳密なる入門書というよりかは筆者からドゥルーズへの書簡のような書き味で、少し独特な風味が出ている。想いがあふれているのはこれはこれで悪くないかも。それでもまだ難しいのは勿論ですが……2023/08/26

🍒

0
ドゥールズについて、多分哲学史の視点から解説している入門書。難解な言葉があまり出てこないのはありがたい。ただ統合失調症への偏見が気になった。哲学は抽象的で難解だから苦手意識が強く避けていたけど、ドゥールズも狂気の問題や精神分析にも足を突っ込んでいるらしく、ドゥールズの思想をもっと知りたいと感じた。後、著者内で紹介されたハンナアーレントの「精神の生活」も読んでみたい。2023/04/23

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