内容説明
「地政学+歴史」が指し示す米中激突の必然
なぜ2大覇権国家は衝突するのか
シーパワー超大国・アメリカの真の姿
ランドパワー大国・中国の本質とは
そしてシーパワー国家・日本の進むべき道は
2020年の大統領選挙の混乱で矛盾が噴出したアメリカ。そこにつけ込んだチャレンジャー
中国は次の覇権国になれるのか。世界史の名講義を聴くようにストンとわかる米中激突の
行方と日本の進路。
<著者より>
「日本は“アメリカを頼るか”“中国にすがるか”という二者択一の依存症的思考を改め、
将来、アメリカが東アジアから引くときに備えて、多国間での安保体制を今から進めていく。
米中新冷戦が始まった今が、その絶好のチャンスなのです」(著者)
この本は2020年8月にワックより出た単行本を大幅に加筆修正し、ワックBUNKO化した
ものです。
<著者プロフィール>
ノンフィクション作家、予備校講師、歴史系YouTuber。駿台予備学校、N予備
校で世界史を担当。『世界史で学べ! 地政学』(祥伝社)、『「戦争と平和」の世界
史』(TAC出版)、『「米中激突」の地政学』(ワック)、『テレビが伝えない国際ニュ
ースの真相』(SB新書)、『政治思想マトリックス』(PHP研究所)、『「保守」って
何?』(祥伝社)など。YouTubeもぎせかチャンネルで発信中。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hatann
12
地政学をテーマに上梓してきた著者が米中関係を新書化。対立が先鋭化するふたつの大国の関係を歴史的に素描しつつ、それぞれの国としての性格を思想・宗教に着目して説明する。対概念を駆使して思想面を語るところは面白く、個々に深堀してみたくなる。ただ、ランドパワー=専制主義、シーパワー=自由主義という見方には疑問がある。両国の相違は程度問題であるし、自由という抽象概念が便利に使われすぎだ。日本の生きる道として台湾を含めて海洋アジア諸国を束ねるという第三の道を提案されるも、地政学だけでことは進まないだろうとも思う。2022/11/04
ケンサン
1
中国の奥底に連綿と眠る中華思想。蒋介石から現共産党政権の毛沢東、鄧小平、習近平に至る血塗るられた歴史。欧州での英仏独露によるパワーポリティクス。目眩く駆け引きの応酬…未開の地を巡り新しい価値観の米国の誕生。南北戦争に代表されるシーパワーとランドパワー→民主党、共和党が密接に結びつく。第一次世界大戦後、英国から米国への劇的な覇権移行。第二次世界大戦後、米ソの綱引き。東アジアでの中国、北朝鮮、韓国、日本、越南、等々、民主vs共産を巡る綱引き…米中蜜月一転、激突の様相?危機迫る日本、強かな外交が求められる。2022/12/22