内容説明
「自分はなんて人を見る目がないんだろう!」――そんなふうに思ったことはありませんか。
人は、周りの人や自分自身を「印象」によって判断しがち。評価を行う際も、実績や結果だけでなく、印象によって評価が変わることも少なくありません。
では、印象は、どのようなプロセスでつくられるのでしょうか。その背景には「認知バイアス(思い込み、決めつけ)」という「思考のくせ」が作用しています。「人を見る目」を磨くには、この「思考のくせ」を知ることが必要です。
そこで本書では、最新の研究結果を踏まえて「バイアス」を紹介。
・物事が成功した場合、その原因を「自分のおかげ」だと考える。~自己奉仕的バイアス~
・出来事の結果が明らかになったあとで、わたしたちはその結果が予測可能であったと考える。~後知恵効果~
・内集団の優れたメンバーを外集団の優れたメンバーよりも高く評価し、内集団の劣るメンバーを外集団の劣るメンバーよりも低く評価する。~黒い羊効果~
・自分の考えていることや感じていることを、ほかの人もわかっているように思う~透明性の錯覚~ など
本書は、周りの人々やあなた自身、あなたや相手のチームをとらえ直す、きっかけとなる一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かわうそ
28
名著。人や集団あるいは自己に対してどのように印象が形付けられるかということを分析してい本。「自分自身も、伝えた内容に一致する態度を持つようになる」つまり、自分がなりたいような性格を表明することによってそのような性格になることが出来る場合もあるかもしれない。面白いのが他人を見る時に必ず自己スキーマ(自分に対する印象や知識)を通して他人を見ていることである。よって他人による自分に対する評価もまた、他人のスキーマによって形成されるため、およそ自分自身を表することは出来ていない。2022/05/19
mana
19
図書館本。しっかりした社会心理学の本。「バイアス」「思考の癖」を認知して、少しずつ取り去っていきたい。何度か読み込みたい。手元に置いておきたい本。2024/09/10
チャー
19
他人やグループ、組織、出来事など、直感的に雰囲気、見た目などから感じる印象について心理学的な面から解説した本。自分も含めたそれらの印象は、個人が内面に持つ偏りの影響が大きく、大抵は好ましいと思う情報を探し認めてしまう傾向がる。本書の導入部分で綴られている社長のイメージについても、自身、説明されている文体や勝手に持つイメージで人物像を想像してしまっているという面に気付かされハッとした。同じ事柄についても関係する人々の認識はここで異なる。必ずしも断定できないが無意識にしがちな傾向を知ることができ興味深い。2022/04/19
テツ
16
ふんわりとした表紙の印象からは全く想像がつかない硬派な内容。社会心理学的な側面から大量の論文の引用&レビューを行い、自分自身や他者に対しての印象や評価がどう構築されていくのかを考えていく一冊。自分に向ける目(評価)も他者に向ける目(評価)もバイアスがかかりまくり歪みまくっている。意識しようがしまいが人はどうしたって自分自身には激甘なのだ。ありとあらゆるモノゴトに対して抱いた印象について何故そう感じるに至ったのかと常に点検することと、スクラップアンドビルドを恐れないこと。それに尽きる。2023/04/10
ジョンノレン
8
対人、対集団、対自己に係る認知の傾向を徹底的に分解して、実証的に説こうと試みた書。思考の癖や先入観などで認識を誤ったり、自分の評価が絡むと自分に都合の良い方に持っていこうとしたり、いじましい人間のサガも浮き彫りにされる。面白かったのは、内省そのものに限界があり「理由の分析」は概して徒労に終わるとの説。とにかく諸々のバイアスに気をつける事だか、これを避けるために、オルターナティブ、別の選択肢も睨む余裕も大事だなと思った。また自己評価についても、少し遠目に見て、しなやかに肯定と否定の程よいバランス感覚が肝要。2022/03/29
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