内容説明
公爵家の一人娘フリーデは、宰相である父によって未来の王妃になるべく気高く完璧な令嬢として育てられた。初めて夜会に出た日、王太子へのアプローチがうまくいかず一人で落ち込んでいたところを、名も知れぬ青年に見られてしまう。「つらい時は、泣いてもいいんですよ」誰にも見せられない弱い姿を知られたうえに、初めて人から優しい言葉をかけられて、戸惑うフリーデ。しかし彼――サイラスはフリーデを拒絶した王太子の秘書官だった。対立派閥にもかかわらず、突然現れては気にかけてくれるのはなぜ? フリーデが心を揺さぶられるなか、父が急に別の縁談を申しつけてきて!?
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あさひ.a
29
KU。「この王子様から~」のスピンオフで、完璧な公爵令嬢と飄々とした秘書官の取り合わせ。家の駒として不可能な努力と我慢を強いられている孤独なヒロインが不憫。そんなヒロインの繊細な素顔にヒーローだけが気付くが、それが偶然ではなく彼の観察眼によるものだというのが素敵。身分差や敵対する立場はあれど、どんなに遠くにいても自分を呼んでくれれば絶対に助ける、と繰り返しヒロインに言い聞かせるヒーローの思惑は切ない。策士ではあるけど、献身の方が強かったものね。切なさが散りばめられた分、実を結んだ時のよかったね感が凄い。→2022/05/29
有機物ちゃん
6
良かった~!ほわほわ~とした話し方をする侯爵家三男の王太子付き秘書官と王太子の政敵公爵の令嬢。スピン元よりこっちの方が好みだった~!「僕が手を伸ばしてもあなたには届かないから、あなたから手を伸ばしてほしかった」とずーっと僕を頼って。僕が助けになるから。と伝え続けてたのは、ヒロインのこれまでの公爵令嬢としての努力と矜恃があるからその上での幸せを尊重したいという優しさでもあるし、ワンチャン、ヒロイン僕のところまで落ちてきてほしいな~とネット張ってキャッチする気満々の用意周到なしたたかさだったのほんと愛しい2023/08/22
よむよむ
4
★★★☆☆スピンオフ。ロミジュリものでドラマチックで半分ほど読んだところで思わず涙。ヒロインは本当に辛い立場で頑張ったよ…。エロはあっさりでストーリー重視。スピンオフだから揃えたんだろうけどタイトルから期待してた独占欲強め執着をヒーローからあまり感じられなかったのが残念
miyukiorihara
2
今年最後かな? 楽しかった。ヒロインが親に逆らえないけれど心はどうしても従えない。 そこを葛藤して、最後は親を切り捨てても自分の心と大切に思う人を助ける。 いいお話だった。 なぜ、私は前作を買っていないのだ。 買わねばならない!2021/12/30
坂上佳枝
0
タイトルから甘々なのかと思いきや。家族も周りも四面楚歌のフリーデ。はなく幸せになってほしくてページを捲る手が止まらず^^;2023/08/01