講談社文庫<br> 「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ

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講談社文庫
「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ

  • ISBN:9784062766111

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内容説明

毎年、自殺者が3万人を超える自殺大国・日本。1日100人が自殺する社会への処方箋とは? 生きづらい国日本の正体とは? 緊急対論! ――2004年、NPO法人「ライフリンク」を立ち上げ、「自殺対策基本法」成立の原動力となった清水康之氏と、「生きる意味」を問い続ける文化人類学者の上田紀行氏が、「自殺社会」日本の正体と、「生き心地の良い社会」への道筋を、徹底対論!〈文庫オリジナル〉
◎日本では、毎日100人近くもの人たちが自殺で亡くなっています。未遂者は既遂者の10倍はいると言われていますから、この同じ時代に、この同じ社会で、毎日1000人もが自殺を図っていることになるわけです。それが、日本の「自殺の現実」です。
[年間自殺者3万人超 12年連続]
[交通事故死者数の6倍]
[イラク戦争で亡くなった米兵の10倍]
[自殺による深刻な影響 国内で毎年200万人]
[自殺死亡率 米国の2倍、英国の3倍]

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

24
今月は自殺対策強化月間というのはCM、チラシで周知されている。 だが、人身事故もあるようだ。 駅のホームに鏡を設け、自殺防止(19頁)。 あと、しまむらは万引き防止でどうように、犯罪行為を防止している。 自分の醜い姿をみれば、思い留まる心理的な効果があるようだ。 2006年6月、自殺対策基本法ができた(39頁)。 自殺を穢れとして忌み嫌う日本人(67頁~)。 確かに、そうした慣習がある。 自己責任とは、ケガレを固定化すること(76頁)。 社会が自殺を、負け組の象徴として扱ってきた側面がある(77頁)。 2014/03/27

くろほ

13
「そろそろ我々は、1日に100人が自殺で死んでいくことの異常性に、唖然としたほうがいい」 毎年約3万人の人々が自殺する国日本。本書は自殺対策のNPO代表と、「生きる意味」の再生を提唱する文化人類学者の対談本。経済成長と生きる目的を混同していた日本人は、成長が終わると生きる意味も見失ってしまった。そして社会的セーフティーネットも不十分なままさらなる競争原理を取り入れ、僕たちは自らますます逃げ道を絶っている。「自殺」という問題はもっと語られなければならないと思う。それはもはやこの国を形作ってさえいるんだから。2013/05/19

けんとまん1007

9
再読。1年半前に読んでいた。その時の感想以外に、いくつかこころに残ったことがある。相変わらず使われている「癒し」という言葉。本来の意図と違って、個の癒しという使われ方になっているということ。その癒しを得るために、お金を稼いで・・・・と。確かに、そうだ。それと、何もしないこと・ただ感じることを意味のないこととしてみる風潮。消費することにしか、価値を見出さない。ブータンのGNHとは、対極にあると再認識。ここからだろうな。2013/09/23

7
島根県に行きたくなった。口数が少なくても信用できる人が長で居てくれる街はいいなあ

Machida Hiroshi

7
本書は、自殺対策に尽力した清水康之氏と、「癒し」という概念を日本に広めた上田紀行氏の二人が、日本を「生き心地の良い社会」へ導く道筋について対談した内容をまとめた本です。実に示唆に富む内容でした。僕も、もっと日本を「生き心地の良い社会」にする道筋の一端を担いたいです。それが、今の時代を生きる僕らが、これからやるべきことという気がしてなりません。2014/04/11

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