中国料理の世界史 - 美食のナショナリズムをこえて

個数:1
紙書籍版価格 ¥2,750
  • Kinoppy

中国料理の世界史 - 美食のナショナリズムをこえて

  • ISBN:9784766427646

ファイル: /

内容説明

ラーメン、チャジャン麺、フォー、パッタイ、海南チキンライス、チャプスイ……
まるで、歴史のフードコート!

▼世界に広がり、人々に愛され「国民食」へと変貌をとげた「中国料理」。
国家建設とナショナリズムに注目しながら、アジアからアメリカ、ヨーロッパを縦横無尽に旅して、中国料理と中国系料理の巨大で口福な歴史を味わいなおす。

▼登場する料理の一部
北京ダック、満漢全席、小籠包、焼売、フカヒレ煮込み、タピオカミルクティー、左公鶏、牛肉麺、マントウ、パッタイ、フォー、バクテー、広東麺、ニョニャ料理、チャプチェ、チャジャン麺、チャンポン、チャプスイ、春巻き、卓袱料理、ラーメン、餃子、天津飯、沖縄そば、中華おせち

※電子書籍化に際しては、同初版・第2刷の訂正箇所修正済みです。

目次

序章 中国料理から見える世界史

 第一部 中国料理の形成――美食の政治史

第1章 清国の料理――宮廷料理から満漢全席へ

第2章 近代都市文化としての中国料理――北京・上海・重慶・香港の料理

第3章 中国の国宴と美食外交――燕の巣・フカヒレ・北京ダック

第4章 ユネスコの無形文化遺産への登録申請――文思豆腐から餃子へ

第5章 台湾料理の脱植民地化と本土化――昭和天皇・圓山大飯店・鼎泰豊

第6章 豆腐の世界史――ナショナリズムからグローバリズムへ

 第二部 アジアのナショナリズムと中国料理

第1章 シンガポールとマレーシア――海南チキンライス・ホーカー・ニョニャ料理の帰属

第2章 ベトナム――フォーとバインミーに見る中国とフランスの影響

第3章 タイ――パッタイの国民食化・海外展開へ至る道

第4章 フィリピン――上海春巻きや広東麺が広まるまで

第5章 インドネシア――オランダ植民地・イスラーム教と中国料理の苦境

第6章 韓国――ホットク・チャプチェ・チャンポン・チャジャン麺

第7章 インド――赤茶色の四川ソース

 第三部 米欧の人種主義とアジア人の中国料理

第1章 アメリカ合衆国――チャプスイからパンダエクスプレスまで

第2章 イギリス――チャプスイ・中国飯店・中国料理大使

第3章 ヨーロッパ・オセアニア・ラテンアメリカ――中国料理の文化的意味の多様性

 第四部 日本食と中国料理の境界――世界史のなかの日本の中国料理  

第1章 近代という時代――偕楽園・チャプスイ・回転テーブル・味の素

第2章 近代から現代へ――ラーメン・陳建民・横浜中華街・中華おせち

終章 国民国家が枠づける料理のカテゴリー

後記



図版出典一覧
主要参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

82
一般的な中国料理の歴史ではなく、移民と共に世界へ広がった料理が各地の食材や食習慣と融合し「現地化」していくプロセスをたどる。ノーベル賞と同様に料理も国のプライドに関わるが、その国の風土や国民性を基本に生まれた料理が他国でそのまま受容されるはずがない。また伝わる過程で権力や富、植民地や侵略の歴史が絡むのもしばしばだ。オリジナルとは全く違うものに変化することで広く食べられて、現地の国民食にまで成長していく有様はナショナリズムでくくれない料理のパワーを見せつける。料理と愛国心はアンビバレンツな関係にあるようだ。2021/11/30

わたなべよしお

20
 各国における中国料理の進出、変容を通して世界史を記述しようという試み。実はかなり面白かったのだが、文章にやや難があることと、歴史の記述というよりは単に現象を書いたという点にとどまったのではないか。面白かったというのは、国策としての料理の普及という視点が新しかったのと、意外な事実がかなりあったから。全体の構成を変えたら、もっとダイナミックな通史になったのでは?2022/02/05

17
移民や戦争等、人の行き来によって広がった近現代の中華圏、アジア諸国、欧米、日本での中国料理の広がりや発展、変化の過程を描く本。分厚い。そりゃどこにいったって、自分の故郷の料理は恋しくなるし、それ食べて美味しければ、ちょっと手を加えて、もっと自分好みな美味しいもの食べたくなるもんな~。チャプスイっていまいちどんなものか分かってないんだけど、セロリにもやし、肉を美味しいソースで絡めたソースがアメリカでは最初ってあって、レバニラ炒めもおっけーか???ってなった。中華はあんかけ焼きそばが一番好きです。2022/01/14

ののまる

14
情報量がすごすぎて、メモしながら熟読すると数週間かかるな…と、ザッと読みになってしまったが、面白い! 文献に頼らないとわからないので、発祥も都市伝説化しているものも、諸説混在し、難しいところ。でもそもそも文化とは受容して変化し続けて発展したり衰退したり、また形を変えて他から戻ってきたりなので、そのダイナミックさと混沌さがいいと思うし、中国料理はそれが起こりやすいと思う。2021/10/04

Pustota

13
日本でもおなじみ、そして世界のあちこちで食される中国料理。でもその受容と発展は、地域ごとに様々。どうしたって中国との関係やイメージとは無縁じゃないし、それどころか他国で独自に発展した中国料理を取り入れているケースもある。自国の食文化との関りもある。料理の世界史を追うと、料理から世界史(の一部)が見えてくるのが面白い。非常に読み応えのある一冊。中国料理以外でもこういう切り口の本が生まれたら面白い。2022/01/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18417128

ご注意
リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。