岩波文庫<br> コロンブス全航海の報告

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岩波文庫
コロンブス全航海の報告

  • 著者名:林屋永吉
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 岩波書店(2018/05発売)
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  • ISBN:9784003342824

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内容説明

新天地を発見した第一次航海,大船団を組み出帆するも,部下の反抗,原住民の蜂起に遭ってエスパニョーラ島の統治が困難となった第二次航海,鉄鎖を付され本国に送還された第三次航海,そして失意の第四次航海――.四回にわたる航海の様子と成果について,コロンブス(1451-1506)自らが国王や貴顕に宛てて認めた報告書簡.

目次

目  次
   凡  例
   解  説

 第一次航海の報告
   第一次航海について

 計理官ルイス・デ・サンタンヘルへの書簡

 第二次航海の報告
   第二次航海について

 チャンカ博士がセビリャ市へ送った書簡

 ドン・クリストーバル・コロン提 督がカトリック両王への伝言としてイサベラ市において一四九四年一月三十日、アントニオ・デ・トーレスに与えた、インディアスへの第二次航海中の出来事に関する覚書

 第三次航海の報告
   第三次航海について

 ドン・クリストーバル・コロン提督が大  陸を発見した際の、その第三回目のインディアスへの航海の経緯について、彼がエスパニョーラ島より国王に送った書簡

 一五〇〇年末に、提督がカスティリャ王国のドン・フワン王子の保育女官へインディアスより送った書簡

 第四次航海の報告
   第四次航海について

 インディアスの副王兼提督ドン・クリストーバル・コロンが、まことに真摯なるキリスト教徒であり、かつまことに偉大なる我らが主君たるエスパニャの国王並びに女王陛下に、その航海中に起こったことどもや、航海中に発見された土地、諸地方、町、川及びその他驚嘆すべきことども、並びにこの地方には多数の金鉱をはじめ著しい富と価値ある事物のあることを書き認めた書簡

 ドン・クリストーバル・コロンの最後の航海中に起こった出来事について、ディエゴ・メンデスが認めた記録
   訳者あとがき
   訳  註

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

molysk

64
新大陸発見の報を欧州にもたらしたコロンブスの生涯は、栄光に包まれたものでは無かった。カリブの島々を見出した第一回航海。植民者の反目や先住民の蜂起で統治に困難をきたした第二回航海。対立の末に監禁されて本国送還の恥辱を受けた第三回航海。寂寥と苦難に満ちた第四回航海。そしてコロンブスは、スペイン国王と女王の信を失ったのちに、失意のうちに病没する。本書は、コロンブス本人やその同行者による報告を収録する。得意、焦燥、哀願、失望。書簡の筆致の移り変わりは、コロンブスの栄光から挫折への転落をなぞるようだ。2023/04/15

ジュンジュン

12
都合4回に及んだ航海の記録は、コロンブスの栄枯盛衰を表している。栄光の第1回、得意の絶頂で始まり翳りが覗いて終わる第2回、転変する第3回、そして失意の第4回。本書の魅力は順風時より逆風吹きすさぶ後半部分。特に自身が綴った書簡からは人間コロンブスの焦慮が滲み出る。こんなはずではなかったという思い、女王の信頼が失われつつある恐怖、何とか繋ぎとめようと何度も綴る”金”の文字、そして”地上の楽園”への言及。クリストファーコロンブス、パイオニアゆえの抜群の知名度と不遇を併せ持つ。2023/05/12

壱萬参仟縁

9
大航海時代の貴重な記録。カリブ海の小さい島をコツコツ訪れる冒険家の熱意は凄いものだ。登山家がいのちがけで登り、下りるのと似ている。15世紀だからやむを得ないかもしれないが、手書きの地図は滑稽である(第三次航海録)。パナマ海峡の北がインドとか、太平洋のところがインド洋とかいうことになっている。南米大陸はアジアの新しく発見された大陸といっている(コロンの地形図176頁)。金(きん)は最も価値あるものであり、金こそ宝であります(238頁)。金相場は現代もあるのだが、どんなものか。大西洋世界は馴染がないので勉強。2013/05/31

BIN

6
コロンブスは有名ですが詳細は知らないこともあり、本書は全4回の航海のコロンブスと同行者の報告分の邦訳版です。スペイン語のコロンというのが正式名のようだ。とにかく金、金、金と黄金産出できそうという報告ばかりだったような気がする(たぶん結局あまりなかったのだろう)。飢餓のときならまだしも、食人種が居たという報告はちょっとびっくり(成人男性が美味というのもびっくり)。苦労ばかりだったのが窺い知れた。2017/10/23

黒猫

5
この作品は面白い!コロンブスが生涯の4回の航海で何をもたらしたか?コロンブス及びブレーンの報告だから全て正しいとは思えない。現にコロンブスは新大陸発見ではなく、「新大陸への航路」の発見である。私が印象的なのは、失意のもとに何とかこぎ出した第4回目の航海だ。ジャマイカから国王にこう述べている。「安全なところからけちをつけたり非難ばかりして、どうしてこうしなかったのだとか、自分ならこうしたという人々にこの航海へ一緒に来てもらいたかったと思います。」彼ののプライドと失意が強く伺える。もっとこの人物を知りたい。2015/10/08

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