内容説明
ヒトは縄文土器の文様にどんな思いを込めたのか? 人類はなぜ戦争をはじめてしまったのか? 古代、男女の関係はどのようなものだったのか? 考古学は新たな知を取り入れ、俄然面白くなっている。
目次
はじめに
第一章 考古学をはじめよう
考古学とは何か
人間とは何か
考古学の対象はいつから?
考古学の対象はいつまで?
物を対象とする意味
モノに語らせる技術
はじめの一歩
埴輪の年代
三時期区分法の始まり
型式学の誕生──モノとモノの新古
新古を確定する方法
考古学の両輪
辺境発の考古学
年代を数値で知る
年代が記されたモノ
作られた年代がわかるモノ
年輪で年代を決める
建築年代がわかった建物
化学でモノの年代を決める
絶対年代の充実
理系が変えた日本考古学
三角縁神獣鏡の製作と配布
モノが語る「大和王権」の構造
人びとと暮らしの分布論
民族の考古学
考古学とナショナリズム
コッシナ学説のその後
コッシナをどう評価するか?
第二章 人類はなぜ拡がっていったのか──ヒトの進化と旧石器時代
ヒトの出現
道具と脳の共進化
世界を拡げる道具
言葉としての道具
計画する思考
社会を作る道具
生き残った理由
最古の日本列島人
氷期を生き抜く
石器の移り変わり
縄文時代への胎動
第三章 縄文土器が派手な理由──認知考古学で解く縄文時代
ヤリから弓矢へ
土器の出現
遊動から定住へ
旧石器時代から縄文時代へ
縄文時代はいつからか
最初の繁栄と滅亡
縄文の暮らし
四季のめぐみ
集落と社会
認知考古学とは何か
縄文土器の認知考古学
造形の秘密
社会を作る土器
命の世界観
強まる祈り、変わる社会
第四章 ヒト特有の戦うわけ──弥生時代と戦争の考古学
農耕の始まり
縄文から弥生へ、心の変化
弥生時代の幕あけ
弥生時代と戦争
戦うチンパンジー
オスの戦い
戦争とは何か?
考古学からみた戦争の始まり
戦争発生のメカニズム
日本列島の戦争の始まり
戦争と弥生時代社会
王の登場
東方地域の弥生時代社会
王はいなかった近畿・瀬戸内・東海
秘境だった関東
縄文がのこる東北
列島の北と南
激動の紀元後へ
新勢力の台頭
寒冷化と交易が生み出す権力
倭国乱れる
乱後の倭国
前方後円墳の成立
卑弥呼のいたところ
都市が結ぶ新たな社会
第五章 古墳は他の墓とどこが違うのか──比較考古学でみる古墳時代
比較考古学とは何か
世界のなかの古墳
古墳が来た道
古墳の「きょうだい」たち
巨大さと後進性
王を神格化する舞台
古墳を生み出す背景
大和王権と前方後円墳体制
大王墓とその相似墳
前方後円墳を築かない王たち
王の亡骸を飾る品々
ネットワークとしての大和王権
男女が支えた大和王権
大王墓の移動
男性の優位化と武装の革新
倭の五王の政権課題
人びとと古墳
墳丘の縮小と崩れ
新しい思想の古墳
前方後円墳の消滅
飛鳥時代の古墳
飛鳥の考古学
寺院と瓦の考古学
第六章 過去を知ること、いまを知ること──考古学と現代
現代と過去
社会が変わるしくみ
国家の起源を探る
国家とは何か
国家形成の研究の拡がり
日本考古学の国家形成論
古墳時代の国家の指標
国家と私たち
社会に向き合う考古学
教育と広報
多様な過去との接し方
遺跡破壊の歴史
破壊と保存のせめぎ合い
遺跡を守る制度
考古学者になるには
おわりに
図版出典の報告書一覧
感想・レビュー
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trazom
tamami
コーデ21
てん06
どら猫さとっち
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