内容説明
春の宵、教会の庭で神父が刺殺された。キャレラたちが調べていくと、麻薬密売をめぐる少年たちの争いや、悪魔崇拝を行なっている教団など、教会の周囲にはさまざまな怪しい影があった。神父自身もなにか大きな悩みを抱えていたらしい。はたして、聖職者の背にナイフを振り下ろしたのは誰か?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
29
1998年2月9日読了。87分署シリーズ第42弾。エド・マクべイン、2005年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。1998/02/09
きりん
7
カトリック司祭殺しを軸に、街の子ども達の腐敗、いや、全ての人間の正邪とは、を描こうとしたのかな。黒澤明の羅生門(芥川龍之介の藪の中)のように、人によって何度も何度も事件の側面の変わる、黒人少年襲撃事件も、そんな人の光と闇みたいなものを映し出そうとしてたのかも。マクベインも年取ったのか、少し重い。2025/03/16
アーチャー
5
メインとなる神父刺殺事件よりもハル・ウィリス刑事と恋人マリリンを襲うトラブルの方が個人的に気になりながら読みました。よ~く考えれば、どちらの結末も後味がよろしくないのですが、それでもすぐに次回作を読みたくなる面白さが、このシリーズの魅力なんでしょうね。2012/04/09
八百蔵
3
87分署シリーズ№42。タイトルからそうだが、宗教モノ。多分前に読んでいたので犯人の心当たりがあった。話は殆ど忘れていた。疎い自分にはなかなかストンと落ちにくい話ではあった。面白いのは殺人の日に起こった騒ぎについて話す奴ごとに中身が違うことを、芥川の羅生門?(多分藪の中)に喩えていること。サイドストーリーはウィリスとマリリン。不安定でいずれ決着は迎える関係、そこに落とすしかハッピーにはならないが、もうちょい延ばしてやっても。2021/06/28
bapaksejahtera
2
マクベインの87分署シリーズである。神父殺人事件、ウィリス刑事の愛人に絡む殺人、悪魔崇拝グループの顛末(英米の推理小説では頻繁に話題になる。これもキリスト教のトリッキーな教義の果てであろう)など輻輳する事案。87分署刑事コンビや本局殺人課刑事の笑話はないが場面の変転は目まぐるしい。筆者の筆は自動筆記のように進んでいく。常連さんでないフリの読者はついて行けるのであろうか。作中散りばめられる著者の日本への親しみぶりは嬉しいのだが。 2020/01/27
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