内容説明
おっぱいをやめられない子ザル、孫を可愛がるおばあちゃんザル、養子を育てるサル、老眼ザル、子どもの世話に熱心なオスザル、メスザルに支えられる老オスザルの地位…
ニホンザルの様々なエピソードを、豊富な写真と簡明な文章によって活写する。サルの暮らしを満喫できるとともに、サルと人の近さも感じられる一冊であり、子どもから大人まで楽しめる。岡山・神庭の滝のニホンザル集団は半世紀以上、個体識別に基づいた行動研究が継続され、世界的にも大変貴重な群れである。本書ではこの群れに生きたサルたちの歴史を伝える。巻末には霊長類の特徴についての解説も付し、霊長類学、行動研究の入門書としても最適である。
目次
第1章 子ザルの四季―最初の1年(春―生まれたての赤ん坊
夏―広がる子ザルの世界 ほか)
第2章 子ザルたちの成長―1歳からワカモノまで(おっぱいをめぐる母ザルと子ザルのせめぎ合い
1歳の子ザルになっても続く背中でのおんぶ ほか)
第3章 オトナのメスの暮らし(メスの一生
母系血縁メスたちの結びつき ほか)
第4章 オトナのオスの暮らし(群れから出るオス、残るオス
オスの順位と行動 ほか)
解説 霊長類の特徴(ニホンザルとヒトは「進化の隣人」
握る手、つまむ指 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エドバーグ
5
写真が豊富です。そのため、サルの生態が生き生きと伝わってきます。また、サルの集団生活を通じて、社会には秩序が必要だが、その構築方法はパワーではない、メスの応援や年功などのソフトが有効であることが わかります。ヒトにも通じように思いました。2019/05/01
gachin
2
サル社会は母系で、妹の地位が高い。体力が衰えても順位は不変。これは妹殺しのインセンティブになりそうだけど、それは起きない。全部不思議。/ オス順位は基本的に暴力で決まるが、優位メスの協力を得られるかどうかも重要。ムラ社会はサルの時点で成立している。/ 母は死んだ子を運び続けるが、常に片方の手でしか持たない。傷が化膿した仲間も避けるので、不浄の感覚はありそう。/ 老眼になると毛繕いの距離も遠くなる。リーチングも上手くなってそう。/ サルにも眉毛区域がある気がする。若い時に目立つ?2021/09/04
Sada
1
ほぼ自然環境での生態は、大変興味深いものがありました。寿命が20~30年程度なのに、最期まで群れの仲間と関わって生き、子育て孫育て、養子といったことまでしっかりとやっている姿に感動しました。次の代のために頑張る姿は、大いに励みになりました。2020/01/13
kaz
1
二ホンサルの可愛い写真集かと思ったら、全然違う。岡山県の神庭の滝で餌付けされた群れの生態が記録されたもの。死体や怪我をしたニホンザルの写真もチラホラ。自然の中で生き抜くのは、厳しいということがよくわかる。 2019/06/25
KNS
0
ニホンザルの生体が写真とともに記されている本。書籍、さる園、ネットでそれぞれ書かれている生体に若干の違いがあるが、これは記載の誤りというより、地域ごとに猿の文化が異なるためかもしれない。2023/05/17
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