なっちゃんの花園

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なっちゃんの花園

  • 著者名:寮美千子
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 西日本出版社(2021/11発売)
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  • ISBN:9784908443589

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内容説明

在日二世「なっちゃん」の一代記。
日本生まれ、日本育ち、両親は朝鮮人。幼少期に終戦を迎え、平和になったはずの日本でなっちゃんは過酷な人生を歩みました。
国籍の違いからいじめを受け小学校中退、勉強の機会が失われ、54歳の時に夜間中学に通い始めるまでは読み書きも出来ませんでした。そしてそこで韓国と日本の歴史を学び、なぜ今自分が日本にいるのかをようやく知ります。

親の決めた結婚相手、夫の不倫、逃げた先はゴミ埋めたて地に住む義母のもと。極貧の生活の中見出した活路すら突然現れた夫にくじかれますが、こんな事は序章に過ぎません。それでもなっちゃんは自らを鼓舞し、強く生きます。

朝鮮人というだけで差別を受け、たくさん泣いて、辛い思いもしたけれど
「今が一番幸せ」となっちゃんは言います。必死で駆け抜けてきた人生を描
いたノンフィクションです。

目次

・秘密の花園
・夢の島
・そら豆の思い出
・船乗りの一郎さん
・うちの子ハイジャックされたん
・なっちゃん家を買う
・うち悩みがあんねん
・二つの裁判
・子ども商売人なっちゃん
・なっちゃんの初恋
・夜間中学
・お空が見ている
・天国行きのプラットホーム
・あとがきという名の蛇足

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shiman

14
奈良で初めて日本人男性と結婚、帰化され、50歳を過ぎてから文字を学んだ在日二世のなっちゃんの話。著者の奈良少年刑務所関連のものに興味があったのだけど先に最新刊を読むことに。作中「書かないで」と言われてたのに何故書かれることになったのかな、と裏側の方が気になります。2021/10/27

spatz

13
在日二世のなっちゃん。日本人男性と結婚したことを機に帰化したため、在日社会にも溶け込めなかったという。差別という言葉では括れないほどの思いをしたなっちゃん。文字が読めず、50をすぎて夜間中学で日本語を学ぶ。最後の方で、北海道のアイヌの話まで出てきた。幅広い活動をしてる寮さんの本はいつも面白く、深い。川辺でであった人からの聞き取り。日本人ってなんだろう、という問いは、深い。これほどの地獄を生き抜いたのに明るい。なんでも面白がることのできる人、という言葉が使われているが、生半可なことではなかっただろう。 2022/01/30

シロツメクサ

2
なっちゃんの明るさに救われるけれども、なんという差別の歴史があり、今も少なからず続いているのではないかと思います。2022/01/30

mick

2
まるで朝ドラのような波乱万丈さ。在日の人たちの現実的で重い歴史、現在が、なっちゃんのパワフルさと明るさによって、居心地の悪さから目を背けずに、しっかりと読み進められた気がする。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。2022/01/09

やっさん

1
著者の講演会のあと、本屋さんに立ち寄ってすぐに購入したものの、読みかけの本もあり、なかなか読み出せなかった。 内容は非常に重たいんだけど、なっちゃんの人柄がすごくよくて、非常に軽快に読み終えてしまった。 こんな人生はこの人しか生きられないと思うが、歴史的な問題や今なお残る差別意識や行政の問題など、考えさせられることも多い。子どもから大人まで、いろんな立場の人に読んで欲しい。 2022/01/15

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