内容説明
彼は姿を現し、自由の聖なる旗を掲げるだろう──絶対君主政と商業の興隆のもとで、政治体制の腐敗と人民の自由喪失に直面した哲学者は、どのようにして「再生」=「革命」を構想したのか。同時代の世界の激動のなかで、「自由な主体」の出現を探し求めたディドロの考察の射程が、「専制批判」「文明化」「共和主義」という主要テーマの読解を通じて、いま明らかになる。
目次
まえがき
一 ディドロの政治的言語における三つのイメージ[逸見龍生・王寺賢太訳]
1 いくつかの方法論的予備考察
2 オデュッセウスの同伴者たちを貪り食うポリュフェモス
3 ブリアレオスを縛りつける
4 三人のエリザベス
5 結論1
資料I 三人のエリザベス
資料II ミラボー侯爵
資料III ロック、ドルバック、ディドロ
解題
二 植民地建設と文明化──ディドロによる「ロシアの文明化」論とその周辺[福田真希訳]
1 ヒュームとハリントン──「文明化」の観念の考古学に向けて
2 ディドロとロシア──文明化と農奴解放
3 「植民と文明への定着」──ベーコンとイエズス会士たちの先例
4 ボードーによる「ロシアの文明化」論
5 ディドロとボードー──政治的プロジェクトから歴史過程へ
6 結論
資料I ドニ・ディドロ「ロシアについて」
資料II ベーコン「植民について」で考慮に値する箇所
資料III 農奴制について──いくつかの補足
解題
三 最後のディドロと政治的雄弁[川村文重訳]
1 雄弁の選択
2 老いたアイソンを切り刻んで若返らせるメデイアのイメージ──ホッブズへの異議申し立てと雄弁の名誉回復
3 ディドロの関心を惹いた同時代の政治的出来事と雄弁
4 共和主義の雄弁と政治思想の二つのパラダイム
5 雄弁と公共空間の改鋳
資料I 『両インド史』第三版におけるメデイアのイメージ
資料II ディドロからウィルクスへの書簡
解題
あとがき
年表
主要人名・事項索引
感想・レビュー
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保山ひャン
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